フレームワーク | INFOHUB-media https://dev.infohub.jp/media 国内・海外のビジネス・テクノロジーニュース・事例をお届け Thu, 05 Nov 2020 09:57:59 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.7.12 https://dev-wp.infohub.jp/wp-content/uploads/2020/10/cropped-icon_logoA_2-32x32.png フレームワーク | INFOHUB-media https://dev.infohub.jp/media 32 32 【テンプレート付き】SWOT分析とは?戦略の作成方法から事例まで紹介 https://dev.infohub.jp/media/2020/11/06/3261/ https://dev.infohub.jp/media/2020/11/06/3261/#respond Thu, 05 Nov 2020 23:00:00 +0000 https://infohub.jp/?p=3261 マーケティングを行っているとSWOT分析というのをお聞きになったことがあるかもしれません。...

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マーケティングを行っているとSWOT分析というのをお聞きになったことがあるかもしれません。SWOT分析には企業分析というイメージがあるかもしれませんが、ビジネス課題や市場機会を検討する手法としても有効です。

本稿では、SWOT分析の基本から市場機会を検討する際に有効なクロスSWOT分析、テンプレートを紹介します。是非参考にしてください。

コンテンツサマリー

SWOT分析とは、内部や外部環境分析をするためのフレームワークです。Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の4つの点から分析することにより、自社の市場機会や課題を洗い出します。

SWOT分析は、マーケティング戦略においては、マーケティングの基本戦略であるSTP戦略を検討する前の環境分析のタイミングで行います。SWOT分析に有効なのフレームワークとして、PEST分析、3C分析、VRIO、5フォース分析などがあります。

また、SWOT分析を行う上で、市場機会を検討するためにはSWOT分析の要素を掛け合わせるクロスSWOT分析が重要です。クロスSWOT分析で検討できる戦略例としては下記のものがあります。

  • 強み×機会:強みで市場の機会を最大化する方法
  • 強み×脅威:強みで市場の脅威に対処する方法
  • 弱み×機会:弱みで市場の機会を活用する方法
  • 弱み×脅威:弱みで市場の脅威に対処する方法

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SWOT分析とは?知っておくべき4要素

SWOT分析とは、内部環境や外部環境を分析することで自社のビジネス課題やチャンスを洗い出すための分析フレームワークです。SWOT分析とは、「スウォット分析」と読み、Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の頭文字からきております。

SWOT分析には、内部・外部要因、ポジティブ・ネガティブ要因があることも意識する

外部環境(機会・脅威)とは

外部環境は、市場や社会情勢などの自社ではコントロールがつかない情報のことであり、機会と脅威で分析します。

内部環境(強み・弱み)とは

内部環境は、企業やチーム内の資源などのことであり、競合などと比較することにより、自社やチームの強みや弱みなどを分析します。

Strength:自社の強み

Strengthは、自社ならではの強みです。なぜ、顧客が自社製品を購入してくれるのか、競合企業と比較したときの優位点やセールストークのときに売り込む要素などから検討します。

Strengthの例は、技術力の高さ、特許、顧客数、流通の強さなどがあります。

Weakness:自社の弱み

Weaknessは、自社の弱みや苦手のことです。例えば、競合には備わっていけど自社にはないもの、自社が苦手としているもの、改善が必要な点などを分析します。Weaknessの例は、価格や人材などの資源があります。

Opportunity:チャンスとなる外部要因

Opportunityとは、市場環境や消費者の変化、競合が対応できていないポイントなど自社にとって市場機会に繋がりそうな要素を分析します。

Threat:脅威

Threatとは、Opportunityの逆であり市場環境の変化や競合他社の動きなど自社の目標達成に向けて阻害要因となりそうな要素を分析します。

どのタイミングでSWOT分析を使うのか

SWOT分析は、マーケティング戦略を検討し始める際の環境分析の時に実施します。SWOT分析をもとに、マーケティングの基本戦略となるSTP分析の検討を行います。

下記にて、SWOT分析の具体的な進め方をご紹介します。

マーケティング戦略は、環境分析から戦略の修正までが重要

STEP1:PEST分析でマクロ環境分析

まず、最初に行うのがマクロ環境分析です。マクロ環境分析に有効なのが、PEST分析です。PEST分析(ペスト分析)とは、「Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)」の頭文字からきています。

自社に影響し得るマクロ環境をそれぞれの視点から把握、予測するために活用します。

STEP2:3C分析でミクロ環境分析

マクロ環境分析が終えたら、自社を含めミクロの環境分析です。ミクロ環境分析を行うときに有効なのが、3C分析です。

3C 分析とは、Company(自社)、Competitor(競合)、Consumer(消費者)の三者の戦略的三角関係(strategic triangle)の分析から、競争優位性など事業を成功させる要因(KFS)を発見できます。

3C分析について詳しく知りたい方はぜひこちらを読んでください。

企業が持続的に発展していくためには、顧客と競合企業の理解が欠かせません。これらを理解することで余分な競争を避け、自社の強みを生かした事業を展開していくことができます。3C分析はビジネス上で必ず関係する自社・消費者・競合を抜け漏れなく分析することができ、自社の成長の機会を探るのに有用なフレームワークです。3C分析とは?3C分析とは1982年に大前研一が著書『The Mind of the strategist』にて発表したフレームワークです。3C分析はビジネス上で関係する自社(Company) 市場・消費者(Consumer)競合他社(Competitor...
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STEP3:SWOT分析でマクロ・ミクロ環境分析を俯瞰する

マクロ・ミクロ環境分析を終えたら、その情報をもとにSWOT分析を行います。PEST分析、3C分析で洗い出した要素をもとに、自社の市場機会や優れたアイディアを検討します。

SWOTにある要素を組み合わせることで戦略の方向を検討するクロスSWOT分析を利用します。クロスSWOT分析に関しては後ほど詳しくご紹介します。

STEP4:SWOTの分析結果をSTP分析に落とし込む

SWOT分析を終えたら、分析結果をもとにマーケティングの基本戦略となるSTP分析に落とし込みます。

STP分析とは、Segmentation(セグメンテーション)、Targeting(ターゲティング)、ポジショニング(Pogistioniing)というマーケティングの大きな方向性を決め込むことです。

マーケティング戦略立案の一連のプロセスを知りたい方はこちらをお読みください。

マーケティング施策は戦略的なプロセスによって生み出されます。正しいマーケティングプロセスを行うことで「自社の課題をクリア」にし「その課題を乗り越えるマーケティング施策」ができます。現在、新型コロナウイルスの影響でビジネスの在り方が変化しています。変化の時代だからこそ、BtoBをはじめとした企業はオンラインを活用したセールスなどマーケティングプロセスの見直しをしています。本稿ではマーケティング初心者向けにマーケティングプロセスを紹介しています。本稿を読むことで「正しい戦略的なマーケティングプロセス...
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クロスSWOT分析とは?

SWOT分析だけでは、要素を書き出しただけです。市場機会を見出すことはできません。書き出した各要素を掛け合わせることで、戦略の方向性を見出すクロスSWOT分析が必要です。クロスSWOTの戦略例には下記の様なものがあります。

  • 強み×機会:強みで市場の機会を最大化する方法
  • 強み×脅威:強みで市場の脅威に対処する方法
  • 弱み×機会:弱みで市場の機会を活用する方法
  • 弱み×脅威:弱みで市場の脅威に対処する方法
クロスSWOT分析をして、より実効性の高い分析へと落とし込む

クロスSWOT分析を活用した戦略策定の方法

クロスSWOT分析を活用した戦略策定の方向性について詳しくご紹介します。

【積極化戦略】自社の強み × 機会

積極化戦略では、自社の強みと機会を活用することで、自社の市場機会を最大化させる戦略や施策を検討します。

クロスSWOT分析において最も重要となるため、より多くの施策の検討を行いましょう。多くの施策を洗い出しておくことで様々な可能性を検討できます。

【差別化戦略】自社の強み × 脅威

差別化戦略では、自社の強みを活用することで、脅威を最小限にするための戦略を検討します。ここで重要なのは、競合との差別化ポイントなど、ネガティブな脅威をポジティブに変えられるような施策を検討しましょう。

【段階的戦略】自社の弱み × 機会

段階的戦略は、自社の弱みを克服し、市場機会となる機会を最大活用することを目指します。ここで重要なのは、どのように自社の弱点をポジティブに変換できるかです。

【専守防衛・撤退】自社の弱み × 脅威

自社の弱みと脅威が重なった場合は将来的に大きなビジネスロスが見込まれます。

しかし、事前に防衛策を検討しておくことにより、早期の解決やそのような事態を回避する事が可能な場合もあります。

また、このような状況を回避するために戦略的な撤退を検討する判断も必要です。

SWOT分析に活用できるフレームワーク

PEST分析や3C分析など以外にもSWOTの分析で活用できるフレームワークとして、「VRIO」や「5フォース分析」などがあります。

VRIO:強みと弱みの分析が効果的

VRIOとは企業の強みや弱みを分析するときに有効なフレームワークです。リソースベースドビューという考え方に従い、企業の経営資源を分析します。

VRIOは、Value(経済価値)、Rareness(希少性)、Imitability(模倣可能性)、Organazation(組織)の頭文字からきています。

  • Value(経済価値):経営資源の経済的価値を分析します。
  • Rareness(希少性):経営資源の希少性が高いと競合の市場参入を防げます。
  • Imitability(模倣可能性):経営資源が模倣が難しいと市場優位性を保てます
  • Organazation(組織):経営資源を有効に活用できる組織化を分析します。

5フォース分析:脅威の分析に効果的

5フォース分析は、競合脅威を分析するために有効なフレームワークです。5つの競合脅威要因があります。

  • 新規参入の脅威(entry)
  • 代替品の脅威(substitutes)
  • 供給者(サプライヤー)の脅威(suppliers)
  • 購入者(顧客)の脅威(buyers)
  • 競合の脅威(rivalry)

【初心者必見】SWOT分析のテンプレート

SWOT分析のテンプレート

競争力を見つけるSWOT分析の事例4選

最後に実際の企業でSWOT分析の事例をご紹介します。

Amazon

Strength
−顧客第一主義
−低価格
−即日配達
−ブランド認知度
−パートナーシップ
Opportunity 
−市場拡大
−独占販売
−自社商品の開発
Weakness
 −利益率の低さ
Threat
−サイバー犯罪
−個人データの活用独占禁止法

Strength:自社の強み

Amazonの強みは企業ミッションでもある顧客第一主義ということがあります。

競合や技術的革新ではなく、常に顧客第一に考えるということにより、どこよりも多い品揃え、低価格、すぐに配送できる流通など他のサービスでは実現出来ないようなクオリティーを実現しています。

また、それ以外にもブランド認知度やブランドイメージ、パートナーシップ、様々な新しいサービスを生み出すイノベーション力などが強みです。

Weakness:自社の弱み

弱みに関しては、利益率の低さがあります。低価格や即日配達などのサービスを提供するために利益率が低くなっているため、将来的に大きな問題になる可能性があります。

Opportunity:チャンスとなる外部要因

Amazon設立当初は、本のECサイトとしてスタートし、本以外にもDVDや日用品など領域をどんどん広げております。

このようにまだAmazonで取り扱っていない市場への拡大はおおきなチャンスの一つです。

また、今後他の企業とのパートナーシップで独占販売などの可能性や自社製品販売でのプライベートブランドの展開などもあります。

Threat:脅威

脅威としては、サイバー犯罪などの可能性や個人データの活用に関する法規制、その他独占禁止法などの法規制の問題などがあります。

スターバックス

スターバックス
Strength
−利益率の高さ
−海外ネットワーク
−倫理活動
Opportunity 
−デジタル化
−モバイルオーダーなどの新しいビジネス
Weakness 
−新商品開発
−コーヒーショップというビジネススタイル
Threat
−コーヒーの代替飲料の出現
−コーヒー豆などの原材料の価格高騰

Strength:自社の強み

スターバックスの強みはまずは利益率の高さです。年間600億円を超える利益率の高さを実現しており、毎年50億円以上成長しています。

その他に40カ国以上展開している海外ネットワークであったり、コーヒー生産者の生活を保つための倫理的な活動方針やブランド力などがあります。

Weakness:自社の弱み

スターバックスは商品開発力に定評もありますが、継続した新商品開発が難しくなってきています。

またコーヒーショップというビジネスに依存しているため、今後生活スタイルの変化に対応できない可能性があります。

Opportunity:チャンスとなる外部要因

外部要因としては、デジタル化などに伴いMobileOrderなどの新しいサービスを提供の可能性が出てきたことや、フランチャイズなど新たな流通展開などの可能性があります。

Threat:脅威

スターバックスは大きく成長を続けてきましたが、市場がこのまま成長をし続けるとはわかりません。またコーヒーではない代替飲料が登場する可能性も常にあります。

その他に、乳製品・コーヒー豆などの原材料の価格高騰の可能性もあります。

コカ・コーラ

Strength
−ブランド認知度
−ブランド浸透度
−200カ国以上の展開
−商品ラインアップ
Opportunity 
−ワールドカップなどのスポンサー
Weakness 
−王道商品の少なさ
−商品のカニバリ
Threat
−レッドブルなどの新商品の出現
−若者の商品離れ

Strength:自社の強み

コカコーラの強みはなんと言っても、ブランド認知度とブランド浸透度です。

650言語以上、200カ国以上で展開されております。

また、コカコーラだけでないお茶、アクエリアスなど幅広い商品ラインナップを取り揃えていることも強みの一つです。

Weakness:自社の弱み

弱みとしては、コーラ以外の王道商品が少ないということが一つあります。

また、商品展開が増えすぎてしまった結果、新商品を開発しても店頭でのカニバリゼーションが起きてしまう可能性があります。

Opportunity:チャンスとなる外部要因

機会としては、オリンピックやワールドカップの海外スポンサーを行っていることから新しいプロモーション展開などができるというメリットがあります。また、それ以外に健康ブームなど新しい消費者トレンドがあります。

Threat:脅威

レッドブル、モンスターなどの栄養ドリンクなど新しい商品登場してくる可能性や、健康志向の影響などで逆に若い世代のコカコーラ離れが起きたりする可能性があります。

Apple

Strength
−ブランド力
−シンプルなデザイン
Opportunity 
−技術発展
−パートナーシップ
Weakness 
−価格帯が高い
Threat
−中国企業など新興企業の進出
−GoogleやAmazonなどのサービス拡大
−シンプルなデザインが故に、偽物が作れる

Strength:自社の強み

Appleの強みはなんと言っても、ブランド力です。Appleの商品と聞くだけで、シンプルでデザイン性が優れているというイメージが湧きます。

また、iPhoneやMacをもっているだけでクリエイティブなイメージがもてるなどユーザーまでもが特別なイメージが持てるほどブランドイメージが強いです。

Weakness:自社の弱み

一方、Appleの弱みは価格帯が高いことです。例えば、パソコンにしても最低4万円程度で買える中で、MacBookは10万円近くします。

また、スマートフォンでも1万円程度で買える機種もある中でiPhoneは10万円近くします。

Appleの商品は、高価格ということでブランド価値を保つ一方、ユーザー層を制限しているというデメリットがあります。

Opportunity:チャンスとなる外部要因

Appleのチャンスは、AIやマシンラーニングの技術発展やウェアラブルデバイスなどの新たな市場機会となりうる市場が広がってきていることやビーツや任天堂など多くの企業とのコラボレショーンなどがあります。

Threat:脅威

Appleの脅威は、中国系企業新興企業などの出現やAmazonやGoogleなどのサービスの拡大により、自社のサービス領域への侵食が起きていることがあります。

また、デザインがシンプルなため、簡単に偽物商品が作れてしまうという問題もあります。

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【解説】ターゲティングとは?設定方法からマーケティング戦略での活用まで https://dev.infohub.jp/media/2020/10/08/3126/ https://dev.infohub.jp/media/2020/10/08/3126/#respond Wed, 07 Oct 2020 23:00:00 +0000 https://infohub.jp/?p=3126 マーケティング戦略の中でターゲティングはとても重要です。プロダクトやサービスがいくら良くて...

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マーケティング戦略の中でターゲティングはとても重要です。プロダクトやサービスがいくら良くても、ターゲティングを間違えるとビジネスの成長曲線は鈍化します。本稿では、ターゲティングのやり方、ターゲティングを実施するときのポイントが知りたいという方に向けて、ターゲティングの基本からターゲティングの成功事例を紹介します。

この記事のまとめ

ターゲティングとは、市場の中から狙う顧客を設定することです。ターゲティングを行うことで、限りある資源で利益の最大化をすることを狙います。ターゲティングは、STP分析の一部であり、セグメンテーションの後に行うステップです。

ターゲティングを行うときの考えるポイントは下記の4つです。

・LTVを高める軸
・ROI(費用対効果)を高める軸
・支配戦略を考慮する軸
・環境要因・参入障壁を考慮する軸

また、効果的なターゲティングを行うときのフレームワークが6Rです。

 ・有効な市場規模(Realistic Scale)
 ・競合状況(Rival)
 ・成長性(Rate of Growth)
 ・波及効果(Ripple Effect)
 ・到達可能性(Reach)
 ・測定可能性(Response)

ターゲティングを行うときの注意点は、ターゲットを広く設定しすぎないことです。ターゲットを広く設定しすぎると、施策の精度が低くなったり、ブランドのメッセージが伝わらないという問題が起きます。

ターゲティングとは?

ターゲティングとは、市場の中から自社が狙う顧客を設定することで効率的なマーケティングを行うことです。全方位に資源を投資するのではなく、限りある資源をどこに投資するのかを決めることで、利益の最大化を狙うものです。

なぜ、マーケティングではターゲティングが重要なのか?

日本では第2次世界対戦以降のバブル時代まで、大量生産・大量消費の時代とも呼ばれ、商品を適正な価格で提供すれば売れていました。

そのため、マーケティングもターゲットを絞らないマス・マーケティングが主流でした。しかし、インターネットやSNSの普及に伴い、消費者の価値観が多様化そこで重要と言われたのがターゲティングです。

ターゲティングの設定は、STP分析を行うタイミングでする

マーケティング戦略は、環境分析から戦略の修正までが重要

ターゲティングはSTP分析の一部です。STP分析とは、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングという自社が市場でどのように戦っていくのかを設定するフレームワークです。

マーケティング施策は戦略的なプロセスによって生み出されます。正しいマーケティングプロセスを行うことで「自社の課題をクリア」にし「その課題を乗り越えるマーケティング施策」ができます。現在、新型コロナウイルスの影響でビジネスの在り方が変化しています。変化の時代だからこそ、BtoBをはじめとした企業はオンラインを活用したセールスなどマーケティングプロセスの見直しをしています。本稿ではマーケティング初心者向けにマーケティングプロセスを紹介しています。本稿を読むことで「正しい戦略的なマーケティングプロセス...
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セグメンテーション

セグメンテーションとは、性・年齢やライフスタイルなど顧客の性質により市場を細分化することです。セグメンテーションはマーケティング戦略に大きく影響するため慎重に行う必要があります。

ターゲティング

セグメンテーションで細分化した市場の中から、どの層をターゲットとして狙っていくのを決めるのがターゲティングです。市場規模や競合状況などを元に自社にとって最も適切な市場を選びます。

ポジショニング

ポジショニングとは、ターゲティングした市場の中で自社の立ち位置を明確にすることです。競合の立ち位置や自社の強みなどを検討した上で行います。よくある手法としては、縦軸横軸を設定して競合含めたマッピングを行うというものです。

ターゲティング設定の軸

ご紹介したように、ターゲティングは絞り込むことで資源を集中させることが出来ます。その際、どのようにターゲティングを絞り込むべきなのでしょうか。

ターゲティングの絞り込みには4つの軸のいづれかを検討するとよい

LTVを高める軸

1つ目の軸は、顧客のLTVを重視する方法です。ターゲットを規定すると、販売機会が減ると考える人もいるかと思います。しかし、売上はターゲットリーチだけでなく、トライアル購入、リピート購入があったうえで成立します。

広く浅くターゲットを狙い、トライアル購入を促進するのではなく、狭く深くターゲットを狙い、リピート購入を促進するなど顧客のLTVを高めることで売上を狙うという方法もあります。

ROIを高める軸

2つ目の軸は、ROIを高められるかということです。

マーケティングの目的は利益を上げることです。利益を上げるためには、売上を上げながら、コストを下げることが必要になります。

つまり、施策の効果を最大化ということと、コストの最小化という効率化の両方の側面を検討することです。

ターゲットを規定する上でも、少ない資源で最も利益をあげられるのかが一つのポイントになります。例えば、長期的にファンになってくれそうな顧客を選ぶなどは効果的な選択肢と言えるでしょう。

支配戦略を考慮する軸

3つ目の軸は支配戦略が取れるのか否かです。

どのような市場であったとしても競合は存在します。そこで注意すべきなのは、例えば資金のある大手競合と同じ、「20代男性」という顧客層を狙っていた場合、マーケティング予算の関係上、負けてしまいビジネスの勝負にならないかもしれません。

そこで、ターゲティングを「20代 男性 目標がダイエット」と更に絞り込むことで、その顧客に対して最も予算を費やすことができ、市場支配を有利に進めることが期待できます。

競合の立ち位置も含めて検討し、自社が有利に立てることもターゲティングを行う上で重要な視点です。

環境要因・参入障壁を考慮する軸

最後は環境要因や参入障壁を考慮することです。

例えば、環境要因としては、ターゲティング候補となるセグメントの政治的環境、経済的環境、社会的環境、技術的環境など各環境要因の観点を考慮する必要があります。

また、参入に必要な資金等の障壁などの参入障壁も確認することも重要になります。

効果的なターゲティングを設定するための「6R」

効果的なターゲティングを設定するためのチェックポイントとなるのが「6R」というフレームワークです。6Rは、Realistic Scale・Rival・Rate of Growth・Ripple Effect・Reach・Responseの6つの頭文字から構成されます。

有効な市場規模(Realistic Scale):十分な市場規模があること

どれだけプロダクトが良質でターゲットが理想的でも、市場規模が十分でなければ売上がたちません。事業の維持に十分な利益を上がられるかを確認しましょう。

競合状況(Rival):強い競合ブランドが存在しないか

市場において強い競合がいるとそれだけマーケティングは難しくなります。大手などの強い競合がいないかを確認しましょう。

競合分析に有効なのが3C分析です。詳しく知りたい方はこちらもお読みください。

企業が持続的に発展していくためには、顧客と競合企業の理解が欠かせません。これらを理解することで余分な競争を避け、自社の強みを生かした事業を展開していくことができます。3C分析はビジネス上で必ず関係する自社・消費者・競合を抜け漏れなく分析することができ、自社の成長の機会を探るのに有用なフレームワークです。3C分析とは?3C分析とは1982年に大前研一が著書『The Mind of the strategist』にて発表したフレームワークです。3C分析はビジネス上で関係する自社(Company) 市場・消費者(Consumer)競合他社(Competitor...
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成長性(Rate of Growth):これから成長の見込めるマーケットか

市場規模が現在小さくても、今後大きくなる可能性があります。例えば、日本ではシニア市場、共働き市場などが今後大きく成長すると思われます。将来の市場成長性も意識しましょう。

波及効果(Ripple Effect):口コミによる波及が見込めるターゲットか

ターゲティングを行う際に、波及効果も見込みましょう。

波及効果がある顧客に利用してもらうと、その後自社でマーケティングを行わなくても口コミなどで波及し商品が広がっていく可能性があります。

到達可能性(Reach):チャネルやメディアを通じて到達可能か

いくら市場が魅力的で最適な顧客だったとしても、コミュニケーションやリーチが出来なければ意味がありません。

測定可能性(Response):アクションに対する効果が測定可能か

最後は測定可能性です。マーケティングは一回でうまく結果が出ることが少ないです。結果につなげるためには、常に施策を見直し、調節する必要があります。

施策を実施したらどれくらいの効果があったのか、顧客のリアクションをトラッキングできる環境があるかを確しましょう。

よくあるターゲティングのミス-ターゲットが広すぎる

ターゲティングでよくあるミスは、ターゲットをオールターゲットと設定したり、「10代」など広すぎるターゲットに設定したりすることです。これらは、ROIが悪くなるということに繋がります。

ターゲットが広すぎることを回避すべき理由

例えば、オールターゲットと設定してしまうと、組織の中で狙っているターゲット像が共有しづらくなり、部署ごとに行う施策がまとまりがなくなってしまうということがあります。

その結果、狙っている結果につながらなかったり、ブランドイメージもバラバラのものになってしまうという問題が発生してしまい、最終的にROIが悪くなってしまいます。

そのため、ターゲットを明確に絞ることを意識しましょう。

ターゲティングの3つの成功事例

最後にターゲティングの成功事例をご紹介します。

スターバックス

スターバックス

現在誰でも利用するようになったスターバックスですが、日本進出のタイミングでは都市圏のビジネスマンをターゲットとしていました。

スターバックス進出前、ビジネスマンがコーヒーを読みながら、調べごとや考え事をゆっくりできる場所といえば、ホテルのラウンジでした。

しかし、ホテルのラウンジは値段が高く、日常で利用するにはハードルが高かったのです。また、コーヒーが安く飲めるフードコードではゆっくり出来ないという難点がありました。

そこでスターバックスはフードコートのように騒がしくなく、ゆっくり過ごせるお店とサードプレイスというコンセプトで、ビジネスマン向けにコミュニケーションすることで成功を収めました。

リクナビ(リクルート)

リクナビを利用したことがある方も多いかと思います。リクナビはリクルートが提供する就職支援サイトです。就活生と企業というターゲットをつなげるプラットフォームとなることで大きく成功しました。

企業のことを調べたいと思う学生をターゲットにすることで、今までにない市場を創出したことが成功の要因です。

すき家

最後の例はすき家です。牛丼といえば、吉野家や松屋ですが、すき家はターゲットを他の競合と差別化することで大きく成功した事例です。

牛丼といえば、男性の食べ物というイメージが強いと思いと思います。このようなイメージに合わせ、吉野家や松屋は時間がないブルーワーカーやビジネスマンをターゲットとし、都心の駅近の立地での出店やガッツリ食べれるメニューなどを展開していました。

しかし、すき家は今までのイメージの差別化を狙うために、ターゲットを「郊外のファミリー層」と設定しました。この設定に合わせたマーケティング施策が成功することになります。

例えば、出店計画では地代が安い郊外で店舗数を増やし、競合と比べても大幅に店舗数を増やすことでブランド認知度を高めました。

また、TVCMでファミリーで楽しめるというイメージを展開するとともに、女性向けのメニューやおもちゃ付き子供向けメニューなど、家族で訪れても楽しめる環境作りに成功しています。

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5つのセグメンテーションとは?-マーケ戦略での活用方法や注意点も https://dev.infohub.jp/media/2020/10/06/3094/ https://dev.infohub.jp/media/2020/10/06/3094/#respond Mon, 05 Oct 2020 23:00:00 +0000 https://infohub.jp/?p=3094 「せっかくマーケティング戦略を立案したけど、費用対効果が悪い」などの悩みがある方もいるので...

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「せっかくマーケティング戦略を立案したけど、費用対効果が悪い」などの悩みがある方もいるのではないでしょうか。その原因として、顧客を捉え違えたり、市場が変化してしまったなどの理由があると思います。そこで重要となるのが、マーケティングセグメンテーションです。本稿ではマーケティングセグメンテーションの基本的な説明と、効果的なセグメンテーションを行うポイントについて解説します。

この記事のまとめ

セグメンテーションとは、ターゲティングを行うために「市場や消費者を一定の塊(セグメント)に分類する」ことであり、STP分析の一部です。

これににより、資源を集中させる事ができ、マーケティング効果を高めたり、新たなニースを発掘したりすることが出来ます。

セグメンテーションの方法は、行動変数・地理的変数・人口動態変数・心理変数・ファーモグラフィック変数の5つです。さらに、このセグメンテーションは、DIASSという5つのポイントの略称を意識するとより効果的になります。

 ・区別可能なのか(Differentiable)
 ・識別可能なのか(Identifiable)
 ・到達可能なのか(Accessible)
 ・ボリュームが十分なのか(Substantial)
 ・安定しているのか(Stable)

セグメンテーションを行う上で、セグメントを細かくしすぎたり、一つのセグメントに固執しすぎたり、市場が変化していることを忘れてしまうことで失敗に繋がります。

5つのポイントと失敗につながる点を意識することで効果的なマーケティングを行いましょう。

セグメンテーションとは?

セグメンテーションとは、「市場や消費者を一定の塊(セグメント)に分類すること」です。つまり、居住地、性別、年齢、ライフスタイルなどの指標で市場を細分化することです。

なぜ、マーケティングではセグメンテーションが重要なのか?

以前のマーケティングは、商品を大量生産し、マスメディアを使って消費者に向かってコミュニケーションを行い、販売するというマス・マーケティングが主流でした。

しかし、消費者の価値観が変化し、多様化していく中で、万人を対象にしたマーケティングでは効果を十分に発揮できなくなりました。

そこで、重要となったのがセグメンテーションです。市場を細分化することで、自社のターゲットを絞り込み、資源を集中させることで効果効率的なマーケティングが行えます。

活用するタイミングは「市場環境の調査」が終わってから

マーケティング戦略は、環境分析から戦略の修正までが重要

セグメンテーションは、STP分析の一環であり、実施するタイミングは市場環境の調査が終了してからです。

市場環境の調査で自社がエントリーする競合環境や顧客に関して理解した上で、自社の戦略を規定していきます。

マーケティング施策は戦略的なプロセスによって生み出されます。正しいマーケティングプロセスを行うことで「自社の課題をクリア」にし「その課題を乗り越えるマーケティング施策」ができます。現在、新型コロナウイルスの影響でビジネスの在り方が変化しています。変化の時代だからこそ、BtoBをはじめとした企業はオンラインを活用したセールスなどマーケティングプロセスの見直しをしています。本稿ではマーケティング初心者向けにマーケティングプロセスを紹介しています。本稿を読むことで「正しい戦略的なマーケティングプロセス...
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STP分析の一環として機能させることが重要

上述したように、セグメンテーションはSTP分析の一環です。STP分析は、「セグメンテーション」、「ターゲティング」、「ポジショニング」の3ステップにわかれております。最初のステップのセグメンテーションを行ったうえで、それに基づきターゲティング、ポジショニングを行うことが重要です。

セグメンテーションは大きく5つに分類される

それでは具体的にセグメンテーションの種類に関してご紹介します。セグメンテーションは、大きく地理的変数、人口動態変数、心理的変数、行動変数、ファーモグラフィック変数の5つに分かれます。

セグメントは市場と共に常に変化します。常に複数種類のセグメントを検討できるようにしましょう

地理的変数

地理的変数とは、地理的な要因で分類するものです。
分類の指標としては、

  •  国
  •  都市の規模
  •  経済発展度合い
  •  文化
  •  宗教
  •  気候

などがあります。例えば日本では、関東と関西では好む味が異なるといわれていたり、グローバルの場合、宗教によって牛を食べないなど地域によって大きく特性が異なります。

人口動態変数

人口動態変数とは、デモグラフィック変数とも呼ばれ、人の属性などで分類するものです。
例えば、

  •  性別
  •  年齢
  •  家族構成
  •  職業
  •  年収

などがあります。30代男性や20代女性等の性別・年齢など多くの企業が最も一般的に活用しているセグメンテーションです。

分類のしやすさなどのメリットがある一方、近年価値観の多様化などに伴い人口動態による分類だけでは効果が限定的という懸念もあります。

心理的変数

心理的変数とは、消費者のライフスタイルや価値観により分類を行うセグメンテーションです。例えば、下記のような分類方法があります。

  •  ライフスタイル:インドア派 or アウトドア など
  •  価値観:高級志向 or 機能志向など

人口統計資料などに基づいた把握はできず、実際の市場規模を認識することが難しいです。

そのため、市場調査や顧客の行動データをもとにしたクラスター分析を行うなどして得ることが多いです。

行動変数

行動変数とは、サービスの利用頻度や購買行動などを軸に分類を行うものです。例えば、

  •  購買頻度:ヘビー、ライト
  •  購買経路:店舗で購入するか、ECサイトで購入するか
  •  使用目的:日常用、休日用

です。顧客の行動を分析することにより、顧客に合わせたコミュニケーションを取ることが可能です。

また、ヘビーユーザーのサービスやプロダクトの利用方法を調べる中で、企業が思いつかなかった使い方を発見できた場合、ライトユーザーの獲得に応用することも可能です。

ファーモグラフィック変数

ファーモグラフィック変数とは、BtoBマーケティングや投資などの特に用いる分類法です。例えば、下記のような分類方法があります。

  •  業績
  •  従業員数
  •  業種
  •  組織体制(株式会社か、非営利団体かなど)

ファーモグラフィック変数はふさわしい投資対象を探す際に有効です。

効果的なセグメンテーションを行うためのDIASS(ディアス)

セグメンテーションを行う上で正しくセグメンテーションが行われているのかを判断する必要があります。そのときの基準がDIASSという指標です。

効果的なフレームワークを実現する6つの概念がある

Differentiable-区別可能であること

1点目は、区別可能かということです。セグメンテーションを行うことで避けるべきなのがセグメントに同じ人がかぶっていることです。セグメントが別のセグメントと明らかに異なるニーズを持っているかを認識しましょう。

Identifiable-識別可能であること

2点目は識別可能であることです。セグメント内の消費者のデモグラフィックや購買行動、使用状況など、顧客の特性を測定、認識できる単位であることを確認しましょう。

Accessible-到達可能であること

3点目は到達可能かです。セグメントを設定してもコミュニケーション出来なかったり、購入できなかったら意味がありません。設定したセグメントに何かしらのコミュニケーションチャネルや流通チャネルなどを活用してその顧客に効果的に到達できるのかを確認しましょう。

Substantial-十分なボリュームがあること

4点目は、ボリュームが十分にあることです。

セグメンテーションによくある失敗として、自社に合ったセグメントを求め、市場を細分化しすぎた結果セグメントのボリュームが小さく、大きな利益を得ることができないケースがあります。

そのため、利益を大きくするためには、ある程度のボリュームが期待できるセグメントであることをしっかり確認しましょう。

Stable-安定していること

最後は、セグメントが安定しているかということです。マーケティング戦略が成功するには一定の期間セグメントが安定していることが望ましいです。

セグメントはトレンドや新たなサービスが登場するなどの市場の様々な環境要因で常に変化する可能性があります。特に、ライフスタイルやグローバルマーケット向けにセグメントする場合は注意しましょう。

よくあるセグメンテーションのミス

セグメンテーションのポイントについてご紹介してまいりましたが、ここでセグメンテーションを行う時によく起きる失敗をご紹介します。

失敗も理解し、効果的なセグメンテーションを行いましょう。

セグメントを細かくし過ぎてしまう

上述したように、十分な利益を獲得するためには十分なボリュームがあることが望ましいです。

しかし、自社が理想としているターゲットを求めてセグメントを細かくしすぎてしまった結果、CPAは目標通りだが利益が見込めないということがあります。そのため、セグメントはある程度ボリュームがあることを確認しましょう。

一つのセグメントに固執してしまう

マーケティング戦略やセグメントを一度決めたらそれに固執してしまうことは失敗に繋がります。マーケティング戦略は一発で成功することは稀です。

そのため、ROIが合わなくなったり、戦略が機能していないときは状況を変える必要があります。例えば、別のセグメントを検討するなど最適な戦略にアジャストしていきましょう。

戦略を検討する際は、常にROIなど定量的目標を意識することが重要です。

セグメントは市場と共に変化していることを忘れてしまう

市場や消費者は常に変化しています。新たなテクノロジーの登場や新型コロナウィルスの流行などの社会的変化などによりライフスタイル、価値観が突然変わる可能性もあります。

しかし、このような前提を忘れて、常に同じセグメントに固執していると失敗に繋がります。市場の変化に合わせて、常にセグメントをアップデート、再検討することを意識しましょう。

セグメンテーションを行う5つのメリット

最後になぜ、セグメンテーションを行うべきなのか、セグメンテーションのメリットをご紹介します。

効果的なマーケティング施策が設計できる

最も大きなメリットは、より効果的なマーケティング戦略の立案、施策の設計ができるということです。消費者のニーズ、生活スタイルなどを理解することでより効果的な施策の設計ができます。

効率的なROIを実現する

2点目は、効率的なROIを実現できるということです。セグメンテーションをせずにコミュニケーションを行ってしまう無駄になってしまう場合も少なからずあります。例えば、20代向けにコミュニケーションをするよりも、東京住まい20代後半男性の方が予算を抑えてマーケティングすることが可能です。このように上手なセグメンテーションを行うと効率的なROIが実現できます。

ニッチな市場を特定できることも

セグメンテーションを行うことで、それまで想定していなかった市場が見つかることがあります。このようなニッチな市場を特定できることで新たなニーズの発掘や新商品開発などに活用できます。

リテンションやLTVを向上させる

顧客のニーズを適切に理解することで顧客のニーズに合うマーケティング施策を実施することが出来ます。それにより顧客のLTVを高めたり、リテンションを向上させることが期待されます。

良質なリードを獲得できる

セグメンテーションを行うことで顧客を絞り込め、正しい顧客に向けてコミュニケーションを行うことで顧客に認知され、より良質な見込み顧客を獲得することが出来ます。

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ペルソナとは?マーケティングに活かす際の3つの注意点や事例を解説 https://dev.infohub.jp/media/2020/09/18/3025/ https://dev.infohub.jp/media/2020/09/18/3025/#respond Fri, 18 Sep 2020 04:52:57 +0000 https://infohub.jp/?p=3025 「ペルソナ」という用語をご存知ですか。昨今、マーケター、デザイナー、ライター、営業、開発、...

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「ペルソナ」という用語をご存知ですか。昨今、マーケター、デザイナー、ライター、営業、開発、などあらゆる人が、ペルソナを活用しているため、耳にしたことがある方は多いかと思います。

自社のプロダクトが伸び悩んだヒット商品を企画したい、そんなときに力を発揮するペルソナマーケティング。

この記事では、そもそもペルソナとはなんなのか、ペルソナ設定の注意点、その成功事例などを幅広く紹介し、どのような情報に基づいてペルソナ設定を行うべきか、その実践的な手法を惜しみなく解説します。

この記事のまとめ

ペルソナ (Persona)を設定するとは、ターゲットとする顧客のプロフィールや属性情報をもとに、理想のモデル顧客を擬人化することをいいます。

ペルソナを設定することで、

  1. ユーザー視点に立った商品を
  2. チーム同士で共通認識を持って
  3. ユーザー・消費者から共感を得る開発ができます。

ニーズが多様化した現代において、むやみにペルソナを設定すると逆効果です。ペルソナをひとり設定することで、ターゲットを絞りすぎたり、共感性を失ったりして、結果的に顧客を失うことになりかねないからです。

そうならないために、ここでは

  • 定性的・定量的なデータから導く最適なペルソナ
  • メディアのコンテンツにおけるペルソナ
  • プロダクトにおけるペルソナ

このようなペルソナを構築する方法をまとめています。

ペルソナとは?

ペルソナ (Persona)とは、理想のユーザー像のことを指すマーケティングの用語です。

1983年に元マイクロソフト (microsoft)の有名なソフトウェアエンジニアのアラン・クーパー (Alan Cooper)氏が提唱した概念で、元々はPCが家庭に広まる黎明期に「誰でも使いやすいソフトウェアをどうやってデザインするか」を考えるために考案されました。

しだいに、ユーザー目線の製品・サービスを提供するためにマーケティングに応用されるようになりました。

ペルソナを使ったマーケティングでは、顧客や市場のデータを基に実際に商品・サービスを使ってくれるだろうユーザーの、プロフィールや属性情報をかなり具体的に設定して、擬人化していきます。

  • Aさん
  • 女性
  • 35歳
  • 既婚
  • 都内勤務
  • カリフォルニアに移住予定
  • 夫 35歳
  • 小学2年生の女児一人
  • 3年前からサウナにハマっている
  • 半年ほど前から目尻の小じわが気になり始めている

ペルソナを想定すると、その人が私たちの商品やサービスをどこで知って、どのように使って、どんな感情を抱くのか、というように、実際に使用しているシーンを浮かびやすくなりますね。

このように、ペルソナマーケティングでは、理想的な顧客を架空に擬人化して、そのペルソナが我々の商品に出会ってから利用するまでのシーンを想像しながら、ユーザー目線の製品を作り上げていきます。

他に想定される要素は主に以下です。

人口統計的な属性年齢、性別、居住地、家族構成、国籍
仕事の属性業界、役職、勤務地、職歴、年収
行動性格、趣味、好み、購買行動
ライフスタイル (平日、休日の過ごし方)、SNSの利用
価値観興味、欲しいもの (ウォンツ)
こうなればいいなと思っていること (ニーズ)

ペルソナとターゲットの違い

どちらもユーザー像を表すため、よく混同されるマーケティングの用語ですが、人物像の設定の深さが異なります。

ターゲットは、「20代の女性向け」「会社員向け」といったようなマーケティングで対象とする顧客のグループのことを指す用語です。

ターゲティングとは、ニーズや性質ごとに顧客をいくつかのグループに分けてセグメンテーションし、どのグループ(層)の顧客を狙うかを定めて顧客を絞り込むことを指します。

市場規模や競合との差別化戦略など、顧客を「マクロ」な視点から分析することに長けています。

しかし、例えば、「20代の女性」というセグメントでは、あまりに広すぎて、製品開発やプロモーションが漠然としてしまいます。

そこで登場したのが、ペルソナマーケティングです。

ペルソナマーケティングでは、ターゲットの属性である「20代の女性」にさらに、「都内在住」「毎週、ヨガに通っている」「SNSはインスタとLINEを利用する」といった細かい設定を加えて架空の人物像を脚色していきます。

ターゲットとしたい顧客は誰なのかを、徹底的に分析して洗練させ、顧客像を誰が聞いても具体的にどんな人なのかイメージできるようにしたものがペルソナです。

ペルソナ設定のメリット-マーケティングの良質な意思決定と投資を実現する

ペルソナ設定のメリットを整理してみましょう。

ユーザー視点に立てる

ターゲットを擬人化して、詳細にその人のプロフィールを設定すると、ユーザーに対して親近感が湧いてきます。

すると、その架空の人物が、購入したり使用したりするシーンをリアルに想像することができるようになり、顧客の具体的なイメージを持ち、ユーザー視点で商品・サービスをデザインすることができます。

チーム同士で共通認識を作れる

ディレクター、開発、デザイナー、営業など、関わる人同士でAさんのプロフィールの共通認識があれば、「これってAさんぽくないよね」といったような言語化しにくいターゲットの顧客のイメージが統一され、ユーザーの共通のニーズを汲み取ったマーケティングの戦略をチーム全体で意思決定しやすくなります。

ユーザー・消費者から共感を得る開発ができる

ペルソナを設定してたった一人のために製品・サービスを作りこむことで、逆説的なようですが、多くのユーザー・消費者から共感を得てヒット商品が生み出されてきました。

あるペルソナにフォーカスして、ライフスタイルを徹底的に追求していかないとみえてこない、そのユーザーの本当のニーズが浮き彫りになるために、結果的に多数のユーザー・消費者から共感を得られるのです。

逆に、ターゲット層を広く設けたマーケティング戦略では、「万人受け」はするがパッとしない、といった製品やコンテンツが仕上がり、共感が薄れてしまう、ということがよく起こります。

ペルソナを設定する方法

ユーザーが多様化した現代において、「どんな人をペルソナに想定するのか」という問いは、想像よりもずっと難しいのではないでしょうか。

ペルソナをむやみに設定してしまったことで、逆に、消費者の共感を失い、結果的にマーケットを縮小してしまうという現象が実際によく起こるのです。

そのような背景からか、「マーケティングにペルソナを使うのは古い」といったネガティブな論調の記事も散見されるようです。

そうならないために、正しいペルソナ設定の方法をみていきましょう。

STEP1:徹底した情報収集を行う

ペルソナを的外れなものにしないために、近年では、市場調査や既存顧客の実データに基づいたペルソナ設定の重要性が叫ばれています。集めることができるあらゆる情報を収集しましょう。

過去の販売データ・顧客データ

これらは、顧客の豊富な情報源です。どんな人が買っているのか、どこで情報を手に入れたのか、どこで購入したのか、などの情報が詰まっています。

市場調査

業界全体の動向や競合の傾向をみていきましょう。既存の製品は、どこのターゲット層に支持されているでしょうか。市場自体の規模はどうでしょうか。

STEP2:情報を整理する

情報収集したデータの中から、きらりと光る、ペルソナの属性や好みを導き出すために、情報に優劣をつけていきます。

情報にスコアリングを行ったり、低、中、高といったような3段階評価をつけたりするとよいです。

情報を整理すると理想のユーザー像としてふさわしいターゲットの属性情報があぶり出されてきます。

STEP3:インタビューを行う

ここまでまとめてきた情報はあくまで事実に基づく「仮説」です。誤ったペルソナを設定することを避けるために、実際のユーザーにインタビューやアンケートを行なって、仮説検証を行いましょう。データからは見えなかった要素から、本当にその情報や分析は正しいかどうかが浮き彫りになるはずです。

その人たちの生態系や、最もシェアの多い顧客がどんな人たちなのか、一部のペルソナがもつ特異性など、数字だけではみえてこない定性的な傾向を抜け漏れなく捉えるようにしましょう。

ペルソナを設定する際の注意点

定性調査と定量調査を両方行う

ペルソナを設定するとは、たったひとりのユーザー像を作り上げることであるため、本質的には顧客の絞り込みを伴っているといえます。

そのため、絞り込みが的外れであると、成功確率が大きく下がってしまいます。

主観的なイメージが介入しやすい定性情報だけで、ペルソナを設定しないようにしましょう。定量調査を行い、客観的な分析することによって、成功確率の高いペルソナを作り上げることができます。

BtoBの場合は決裁者が誰なのかを軸に考える

BtoBでは、ペルソナ設定に組織の論理が加わることになります。

例えば、どれだけ担当者に良い印象を持ってもらっても、所属する組織の課題、その人の決裁権、事業の状況などが大きく影響することがあります。BtoBの場合には、決裁者が誰なのかを軸に考えましょう。

メディアとプロダクトのペルソナ論の違いに注意する

ここでの説明は、以下のペルソナを想定して説明します

  • Aさん
  • 女性
  • 35歳
  • 既婚
  • 都内勤務
  • カリフォルニアに移住予定
  • 夫 35歳
  • 小学2年生の女児一人
  • 3年前からサウナにハマっている
  • 半年ほど前から目尻の小じわが気になり始めている

メディアのペルソナの場合

メディアは、多様な人々に対して多様なコンテンツを提供できるポテンシャルがあるため、ペルソナの条件が多いほどターゲットが広がります。

メディアのペルソナの場合、一部のペルソナの条件にしか合致していなくとも共感性を失わない

「30代、丸の内のキャリアウーマンがオススメする、朝のクイックシワ対策」

こんな記事はAさんのペルソナの条件にぴったり合致していて、受けそうなコンテンツですね。では、例えば、こんなコンテンツはどうでしょう。

「カルフォルニアの天才マーケターは同世代結婚をどう考えるか」

「現地人でも知らないカルフォルニアの韓国料理の名店」

いずれも、Aさんのペルソナの条件に一部合致してはいますが、完全な一致ではありません。

しかし、同世代結婚というキーワードに対してAさんは興味を引くだろうし、カリフォルニアに移住する予定であればカリフォルニアの名店も惹かれるのではないでしょうか。

このように、メディアのペルソナの場合、一部のペルソナの条件にしか合致していなくとも共感性を失わない、ということがいえます。つまり、メディアにおいては「ペルソナの条件が多ければ多いほどターゲットが広がる」ということですね。

プロダクトのペルソナの場合

一方で、プロダクトのペルソナを考えてみます。

ここでも、例えばAさんのように、細かく、「年齢、既婚、勤務地…」といったようにペルソナを設定したとしましょう。

興味深いことに、この細かい条件を付与したAさんに対して、しわ対策化粧品のマーケティング戦略を打つと、ターゲットが局所的すぎて、自分のマーケットを縮小させることにつながります。

別に、30代も80代もシワには悩んでいるし、労働してる人もいれば、リタイアしている人もいますし、子供がいる人もいればいない人もいますよね。

プロダクトの場合は、共通したペインである「シワに悩んでいる」こと以外の条件が増え、USP (Unique Selling Proposition、「独自の売り提案」) やベネフィットと無関係なペルソナ条件を付与させていくと、消費者の共感性を失い、結果的にマーケットを縮小させるという現象が起きてしまうのです。

それを避けるために、プロダクトのペルソナ’は、プロダクト自体のUSPやベネフィットを中心に最大公約数的に設定しなければいけません。

今回ように、しわ対策の化粧品で戦略を打つならば

  • ママ友とのランチ会をきっかけにエイジングを意識し始め、しわに悩んでいる
  • 元々美容意識が高く、しわに最も良い商品を常に探している

というような設定がよいと考えられます。

市場規模 = (ペルソナやその同様人物の数)×利用意向×メンタルアカウンティング

であるため、消費者の共感性を失うということは、利用意向やメンタルアカウンティングの数値が悪くなってしまうために、結果的に市場規模の縮小が生じてしまいます。

プロダクトにおいては、ペルソナの条件を多くすれば、ターゲットが広がったり縮小したりすることを考慮に入れた上で、むやみにペルソナの条件を足すことによって市場を喪失しないように注意しましょう。

ペルソナの成功事例 – MEN’S TBC

メンズエステのMEN’S TBCは「三軒茶屋のワンルームマンションに住む都内のA学院大学に通っている20代前半の男性」のようにペルソナを設定して成功した事例です。

  • 世田谷区三軒茶屋のワンルームマンションに住んでいている
  • 夜は麻布にあるバーでアルバイトをしている
  • ヘアケアやボディケアは安いだけでなく原材料・品質にもこだわっている

といったペルソナを設定しました。

ペルソナを分析してコンビニを中心に男性向けのコスメティックを販売するマーケティング戦略をとり、MEN’S TBCの認知度を上げることに成功しました。

このようなユーザー視点のブランディングによって、問い合わせ数が3〜4割アップしたようです。

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4Cとは?マーケティングは4Pから進化している-事例や比較で解説 https://dev.infohub.jp/media/2020/08/11/2918/ https://dev.infohub.jp/media/2020/08/11/2918/#respond Mon, 10 Aug 2020 23:00:00 +0000 https://infohub.jp/?p=2918 マーケティングに携わっている方は、マーケティングミックスを検討する際に活用するフレームワー...

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マーケティングに携わっている方は、マーケティングミックスを検討する際に活用するフレームワークとして4C分析や4P分析を聞いたことがあるかもしれません。現在マーケティングにおいてより顧客中心で考えることが重要になっている中で、4C分析の考え方は欠かせなくなってきています。本稿では、4C分析とはなにか、4P分析との違いなどをご紹介します。ぜひ参考にしてください。

マーケティング4Cとは?

マーケティング・ミックスを検討するためのフレームワークの1つです。4Cは顧客視点のフレームワークであり、Consumer wants and needs(顧客価値)、Cost (コスト)、Convinece to buy(購入のしやすさ)、Communication(コミュニケーション)の頭文字からきています。

Consumer wants and needs:顧客価値(ニーズとウォンツ)

顧客価値とは、プロダクトやサービスによって顧客がどのような価値を得られるのかということです。

注意すべきなのは、定義すべき価値は、プロダクト自体の価値ではなく、プロダクトによって得られる感情や結果であるということです。

例えば、シャベルを欲しがっている顧客の場合、シャベル自体が欲しいのではなく、それを使って掘ることができる「穴」に価値があるという視点を持ちましょう。そのため、「穴」が手に入るのであれば穴掘り機やドリルなど、他の物でもニーズに答えられるかもしれません。

このように顧客が本当に求めているものとは何かをしっかり見極めることが重要です。

Cost:コスト

コストは、顧客がプロダクトやサービスに対してどれだけ費用や時間を負担するのかです。例えば、プロダクトだけの価格だけでなく、お店に行くまでの移動時間、ECで購入する場合は送付料などを含めて、顧客がどれだけのコストを負担するのかを検討します。

また、コストを検討する際、顧客の満足度を意識することも重要です。例えば、Appleの場合はブランドに価値があるため、購入するために高額を支払っても顧客は満足します。

一方、PB(プライベートブランド)はプロダクトへの価値を求めていないため余計な費用を支払いたいと思わない可能性があります。顧客がどの程度のコストなら満足するのかを考えることも重要です。

Convenience to buy:購入のしやすさ

購入のしやすさとは、顧客が商品を手に入れる利便性を意識する視点です。24時間営業やECでの購入など購入場所や流通場所だけでなく、時間も含めた購入のしやすさを意識することが重要です。

communication:コミュニケーション

コミュニケーションとは、顧客に対して企業がどのようにメッセージを伝えるのか、顧客との関係性を築くのかを検討します。

従来のマス・マーケテイングのような企業から一方的なコミュニケーションだけではなく、SNSなどを含めた顧客との双方向の会話やアフターサービスなど顧客のLTVを意識した接点が重要になります。

4Cと4Pの違いは「顧客視点」か「企業視点」か

4p分析と4c分析は、企業視点と顧客視点で構成されている

マーケティング・ミックスの代表的なフレームワークに4P分析というものもあります。4P分析と4C分析では、検討しなければいけないマーケティングの要素は変わりません。

大きな違いは、視点の違いです。上述したように、4C分析は「顧客視点」で検討するのに対して、4P分析は企業がコントロールできる要素で構成されており、「企業視点」からの分析を担っています。具体的な比較を下記でご紹介します。

また、4P分析に関してこちらで詳しく紹介しています。ぜひご覧になってください。

マーケティングを新たに担当することになった方は、一度は4P分析をお聞きになったことがあるかもしれません。なんとなく概念としては理解できるけど、いつ、どのように活用すればいいのかわからないという方も多いかと思います。本稿では4Pとはの基本からよく間違えられる4C分析との違い、実際に活用するときのポイントをご紹介します。是非参考にしてください。4P分析とは、マーケティング・ミックスのフレームワーク4P分析は、マーケティング戦略立案プロセスの中のマーケティングミックスで活用するフレームワークです。下記の4つの...
マーケティングの4Pとは?基礎知識から4C分析との違い、事例を解説 - INFOHUB-media
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4Cと4Pの比較表

4Pは企業目線なのに対して、4Cは顧客目線で構成されています

4C分析はいつ活用すればいいのか

マーケティング戦略は繰り返し調整されるものでなければいけない

それでは具体的なマーケティング戦略の中で4C分析をどのように活用すればいいのかご紹介します。4C分析は、マーケティング・プロセスの中で、マーケティング・ミックスを検討する際に活用します。従来、マーケティング・ミックスは4P分析が主流でしたが、ご紹介してきたように環境の変化に伴い顧客視点が重要になってきており、4C分析が主流になってきています。

マーケティング・プロセスに関しては下記記事をご参考にしてください。

マーケティング施策は戦略的なプロセスによって生み出されます。正しいマーケティングプロセスを行うことで「自社の課題をクリア」にし「その課題を乗り越えるマーケティング施策」ができます。現在、新型コロナウイルスの影響でビジネスの在り方が変化しています。変化の時代だからこそ、BtoBをはじめとした企業はオンラインを活用したセールスなどマーケティングプロセスの見直しをしています。本稿ではマーケティング初心者向けにマーケティングプロセスを紹介しています。本稿を読むことで「正しい戦略的なマーケティングプロセス...
はじめてのマーケティングプロセス-基本理論から成功事例を解説 - INFOHUB-media
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STEP1 :市場分析

STEP1は市場分析です。市場分析とは、自社事業の参入・成長機会を発見する役割です。市場にすでに参入している競合のことや顧客のボリューム、法律や経済などの外部要因などを分析することで自社事業が参入する市場を理解し、マーケティングプランを検討するための情報を揃えます。具体的には、SWOT分析、3C分析、PEST分析などのフレームワークがあります。

STEP2 :STP分析

STP分析とは、Segmentation(セグメンテーション)、Targeting(ターゲティング)、Positioning(ポジショニング)の頭文字からきており、市場分析を元に、どのように市場を攻略していくのかの戦略を具体化させていくステップです。

セグメンテーションでは、どの層にアプローチしていくのかを決めていくため、市場を細分化します。細分化する方法は様々ですが、年齢やライフスタイルなどで分類することが多いです。

ターゲティングは、セグメンテーションを軸に実際に狙っていく層はどこなのかを規定し、顧客像を具体化させていきます。顧客像を具体化させていくためには、グループインタビューや定量調査などの市場調査を活用することが多いです。

ポジショニングは、具体的に設定したターゲットに対して、自社のプロダクトやサービスがどのような価値を提供するのかを決めます。その際、競合と「何が違うのか」、「どの点が優れているのか」など差別化を意識しましょう。

STEP3 :マーケティング・ミックス(4P・4C)

STP分析で狙うターゲット、自社のポジショニングが整理できたら、どのように顧客にアプローチするのかを検討します。それがマーケティング・ミックスです。

ここで、4C分析や4P分析が活用できます。4C分析のそれぞれの視点を軸に、プロダクトやサービスの価値を高められる組み合わせを検討します。マーケティング・ミックスを検討する上での注意点は、事前に決めたSTP分析などの分析結果と、4Cの各要素で矛盾がないかを意識することです。

マーケティング・ミックスに関しては下記ページでも詳しく紹介していますので、興味ある方は御覧ください。

マーケティングミックスは、事業の成功に欠かせないものですが、「マーケティングミックスの歴史」「マーケティング戦略におけるマーケティングミックスの位置付け」「なぜマーケティングミックスするのか」などを理解している方は少ないのではないでしょうか。本日はマーケティングミックスについて体系的に学べる、またそれを実践できるよう解説していきます。また現代は急速なIT化やEコマースの台頭など変化の激しい社会でもあります。社会の変化に合わせてマーケティングも日々進化しています。マーケティングミックスの基礎知識に...
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4C分析を活用する際のコツ

4C分析を活用する際のポイントは、マーケティングのもう1つの4Cを意識することです。ここでの4Cとは、Clarity(簡潔さ)、Consistency(一貫性)、Competitiveness(競争力)、Credibility(信頼)を意味します。

また、テンプレートを活用し、自社と競合の4Cを比較することでどの点を強化出来るのか検討することも必要でしょう。

4c分析のテンプレート

下記で分析のコツについてご紹介します。

Clarity:シンプルで明快か

マーケティング・ミックスで設定した内容がシンプルで明快か、顧客に伝わりやすい内容になっているのかを確認します。もし、サービス内容が複雑な場合は、効果的に伝えられる方法の検討が必要です。

Consistency:戦略との一貫性があるか

4Cの要素間やSTP分析の戦略との矛盾があることにより、こちらが伝えたいメッセージが伝わらない可能性が高くなります。コミュニケーションだけでなく、流通、コストすべてが顧客とのタッチポイントです。すべてのタッチポイントにおいて、同一のブランドとして一貫性があるのか確認しましょう。

Competitiveness:競争力はあるか

STP分析において、戦略全体で競合との差別化を検討しました。しかし、4C分析それぞれの要素でも競合と比較して勝っているポイントがあるのか、競争力があるのかなどを確認しましょう。その時に活用できるのが、上述でもご紹介した4C分析のテンプレートです。

Credibility:信頼性はあるか

コミュニケーションなど顧客とのタッチポイントは、常に顧客から信頼されるものでなければ、企業の独りよがりのものになってしまいます。また、顧客からの信頼度が高いと顧客の購入意向が高まったり、離脱が防げることなど、損失コストも抑えられることにも繋がります。

4Cと4Pの両方で分析に厚みを持たせる

4C分析、4P分析どちらが優れているのかと疑問に思われる方もいらっしゃるかと思います。しかし、4C分析、4P分析どちらが優れているというものではありません。

マーケティングを行う上で、常に重要なのは俯瞰して様々な視点から検証することです。4C分析、4P分析それぞれの特徴を理解し、それぞれの視点を行き来することでより盤石な戦略を検討できます。

マーケティング4C分析のまとめ

いかがでしたでしょうか。マーケティングは従来の売る側の視点だけでなく、顧客視点を持つことがどの企業においても重要になってきています。そのため、マーケティング・ミックスにおいても4P分析より4C分析が用いられる傾向があります。

しかし、4P分析、4C分析のどちらが優れているわけではありません。どちらの視点も理解し、視点を行き来しながら戦略を検討することが重要です。まずは、実施している施策をテンプレートを活用して、4C分析で整理してみてはいかがでしょうか。

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3C分析とは?活用方法とマーケティング戦略に役立つSWOT・事例を紹介 https://dev.infohub.jp/media/2020/08/06/2882/ https://dev.infohub.jp/media/2020/08/06/2882/#respond Wed, 05 Aug 2020 23:00:00 +0000 https://infohub.jp/?p=2882 企業が持続的に発展していくためには、顧客と競合企業の理解が欠かせません。これらを理解するこ...

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企業が持続的に発展していくためには、顧客と競合企業の理解が欠かせません。これらを理解することで余分な競争を避け、自社の強みを生かした事業を展開していくことができます。3C分析はビジネス上で必ず関係する自社・消費者・競合を抜け漏れなく分析することができ、自社の成長の機会を探るのに有用なフレームワークです。

3C分析とは?

3C分析とは1982年に大前研一が著書『The Mind of the strategist』にて発表したフレームワークです。

3C分析はビジネス上で関係する自社(Company) 市場・消費者(Consumer)競合他社(Competitor)を分析します。これら三者の戦略的三角関係(strategic triangle)の分析から、競争優位性など事業を成功させる要因(KFS)を発見できます。

3C分析により「プロダクトの質向上」や「より高い売上・利益率」「ブランド価値の向上」など、ビジネスの成功に必要となる戦略的な展望を得られます。

そのため3C分析はマーケティング戦略の根幹と言えるでしょう。

3C分析の目的は市場環境を分析すること

3C分析の目的は市場間環境の分析を通して、事業を成功させる要因を見つけることにあります。どの事業もお金や人などのリソースを投下して行います。

どのようなリソースの使い方が自社ビジネスの成功を後押ししてくれるのかを見極めるのです。

3C分析は競争上の自社・市場・競合を網羅的に分析することができます。しかし、3C分析だけでは分析結果が粗く解像度が低いため、PEST分析やSWOT分析と併用して活用されることが一般的です。

3C分析の進め方とポイント

3C分析は市場に存在する3つの因子を分析することで、市場を理解し自社が新規参入・成長する機会の発見に繋がります。そのため出来るだけ正確な情報に基づいて分析することがポイントになります。

主観的な感情などに流されず、論理的に各要素を分析しながら進めることが必要です。

Company(自社)

3C分析の目的は自社と競合を比較して、優れているや劣っている点を見つけるだけではありません。事業を成功させる要因を見つけることが目的です。分析を通じ、最終的に競合に勝つ戦略を描けば良いため、競合との比較の際、売り上げやシェアなど、全てで優れている必要はありません。

事実に基づいた堅実な分析を行い、これからのマーケティング戦略に活かしていきましょう。具体的には以下の内容を分析します。

  • 事業の売上や市場シェア
  • 製品ラインナップや販売網
  • 投資余力や資本力
  • ヒト、モノ、カネなどの保有リソース
  • 社員一人の生産性など

ポイント1:自社がどうありたいかを念頭におく

3C分析の先にどのような会社像を求めているかによって、マーケティング目標は大きく変動します。また在りたい姿がなければ戦略に一貫性が持てず、会社内での困惑に繋がり兼ねません。そのため理想像やミッション、方向性を決めておくようにしましょう。

Consumer(消費者)

消費者なしでは事業ができません。そのため顧客理解は必要不可欠なプロセスです。顧客の求めるものと会社の戦略が一致した時、実り多い結果を得ることができるでしょう。

ポイント1;顧客ニーズを把握・分割し分析をする

市場には多種多様な顧客が存在しています。そのため戦略の効率化を図るためにまずは目的別にセグメンテーションを行いましょう。

顧客が「どのような方法」で「どのような手段で製品を使用」して、それは「どのような目的(ニーズ)」があるのかを理解します。また顧客がこれから直面する課題や予測、経験したことある影響や戸惑いなど、時系列や環境の変化にも目を向けましょう。

ポイント2:地域・人口統計・チャネルごとに分析をする

次に、ニーズ別で分類した顧客を地域人口統計チャネルなどによってさらに分類します。細かく顧客を細分化することで、市場範囲を最適化でき無駄なコストの発生を防いで効率よく顧客を獲得できます。

ポイント3:市場をもう一度分割してみる

これまでのステップで顧客と顧客の獲得コストについての概要を理解できます。次は競合企業の視点から再度、市場を分類します。

競合企業がすでにアプローチしている顧客ニーズやその対象範囲などを分析することで、自社が参入した時の競争関係が見えます。また自社参入後、競合企業が参入してくるケースも考えられるため、競合企業の追随は検討が必要です。

一定期間が経過したのち、市場の変化によって初期の戦略が通用しなくなることがあります。重要である顧客が求めるものや好み、ニーズなどの再チェックを行うと良いでしょう。

Competitor(競合)

競合企業は常に市場に存在し、それを活かすかどうかは自分たち次第です。客観的事実に基づいて、論理的に競合企業の弱みを突くことがビジネスとして健全なアプローチと言えます。そのため競合企業の戦略やリソースなどを分析し、自社が成長する機会を見つけることに焦点を当てましょう。

ポイント1:ヒト・モノ・カネ・場所・時間のリソースを分析する

ビジネスはヒト・モノ・カネ・場所・時間などのリソースを投下して、投下したリソースよりも大きなリターンを得ることで成り立っています。そのため競合企業分析ではリソースへの分析が欠かせません。リソースの分析から競合企業の弱点を発見しましょう。

多くの場合、競合の正確な情報にアクセスできない場合がほとんどです。しかし顧客からのヒアリングなどから推測することが可能です。またリソース分析では結果と要因に分けて分析を行います。

結果

  • 売上や市場シェア、利益率
  • 社員の生産性や顧客単価
  • 顧客数や営業範囲など

要因

  • 競合企業が採用している戦略
  • 製造過程や営業プロセス
  • 協力企業の存在など

これらの情報から競合企業の弱点を知り、自社が参入した場合のベンチマークを設定します。これにより自社が競合の弱点を利用して成長できているか管理することができます。

ポイント2:競合の戦略を分析する

企業は戦略やビジョンに基づいて動きます。競合の戦略における「解像度」をあげることで、自社の強みを差別化するのに役立ちます。

3C分析はマーケティング戦略のためのミクロ環境分析で用いる

3C分析はマーケティング戦略をどうのように行うかを判断するために行われます。具体的なマーケティング戦略実行までのプロセスは、以下の画像の通りです。

マーケティング戦略は、環境分析から戦略の修正までが重要

3C分析はPEST分析やSWOT分析と合わせて、市場機会の調査・発見のために役立てられます。ここでは環境分析を行う手順とそのポイントについてご紹介します。

ステップ1:まずはPEST分析でマクロ環境分析

PEST分析は政治(Politics)経済(Economy)社会(Society)技術(Technology)の頭文字からそう呼ばれ、マクロ環境を分析するのに有用です。より広い視点で分析し、3年後など中期的なトレンドを掴むことができます。

ステップ2:3C分析でミクロ環境分析

PEST分析にて中長期的なトレンドについて理解したら、自社・消費者・競合の3C分析をします。

具体的には自社は戦略など、どのような目的で事業をするのかを確認する程度にしておき、消費者と競合の理解に努めましょう。詳細な自社の分析はSWOT分析で行います。

またミクロ環境の分析では5フォース分析も用いることが出来ます。これは市場内で働く次の5つの力を分析することで、市場の収益性を測るものです。消費者や競合の分析と合わせて行うことで、より深く市場を理解することができます。

  • 新規参入の脅威
  • 業界内の敵対関係の強さ
  • 代替品の脅威
  • 買い手の交渉力
  • 売り手の交渉力

ステップ3:3C分析の結果をSWOT分析に活用

SWOT分析は「市場と競合の分析を通じて、自社が生きる戦略」を見つけるフレームワークです。具体的には以下の表をご覧ください。

プラス要素マイナス要素
外部環境機会(Opportunity)脅威(Threat)
内部環境強み(Strength)弱み(Weakness)

これまでのPEST分析や3C分析で積み上げたファクトと自社の状況を勘案し、優れたアイデアを生み出すことで、成長する機会を見つけるのがSWOT分析です。各要素の組み合わせは次の通りです。

  • 強み×機会:強みで市場の機会を最大化する方法
  • 強み×脅威:強みで市場の脅威に対処する方法
  • 弱み×機会:弱みで市場の機会を活用する方法
  • 弱み×脅威:弱みで市場の脅威に対処する方法

3C分析の重要性

企業にとって競争は避けられないことです。しかし無駄な競争をすることはあまりおすすめできません。だからこそ3C分析で競合企業を分析し、彼らのコアの強み、マーケティング戦略、販売網、企業文化などから自社が優位になる戦略的な計画を作り出すことが必要なのです。

また3C分析では消費者と自社についても知ることができるフレームワークです。競合・消費者・自社の理解を通じて、成長を支える自社オリジナルの戦術を見つけることが望まれます。戦術の独自性の評価ははVRIOを用いることができます。

  • 経済価値(Value)
  • 希少性(Rarity)
  • 模倣困難性(Inimitability)
  • 組織(Organization)

つまり3C分析は顧客ニーズを見極め、競争の激しいレッドオーシャンを戦略的に避け、自社の強みを活かし成長していくために重要なのです。

近年では5Cが主流になりつつある

3C分析に流通などの中間顧客(Customer)や、ビジネスを取り巻く地域社会(Community)を加えた5C分析が主流になりつつあります。

その理由は、5C分析は3C分析では捉えることができなかった価値提供までのプロセスを含めることで、ビジネスモデルやバリューチェーンを明確化できるためです。これにより競合企業の利益構造や価値生成プロセスを知ることができ、自社ビジネスの機会や障害を把握できます。

Customer(流通など中間顧客)とは

Customerは自社と顧客の間に存在する流通などの中間顧客を指します。中間顧客は協力者(Collaborators)とすることもありますが、競合する中間顧客もあるためCustomerと表記します。

中間顧客は、自社事業の売れ行きに左右します。中間顧客の全体シェアや業界の位置付け、強み・弱み、協力方法などを理解し、ビジネスにプラスの影響を与えるのかなどを検討しましょう。

Community(ビジネスを取り巻く地域社会)とは

Communityとはビジネスを取り巻く社会的要因を指します。具体的には景気の変動や法律の改正、人口の増減などです。前述のPEST分析を用いることでカバーすることができます。5Cで気をつけたいポイントは地域社会です。

地域社会はビジネスに影響します。例えば路面店舗を構える場合、地域の習慣やライフスタイルなどによって売上を左右します。また地域独特の商習慣や商流なども事業に影響するでしょう。そのため自社事業に関係する地域社会についても理解すると良いでしょう。

3C分析の4つの事例

マクドナルド

マクドナルドはハンバーガー業界で不動の1位を持つファストフード店です。

低価格の商品をハイスピード提供する強みを持っています。また季節ごとに新商品を提供する商品開発力を持っており、ポケモンGOとの提携などチャレンジでおもしろい企画をする企業文化を持っています。

競合企業はファストフードチェーンであり、ロッテリアやバーガーキングなどが挙げられます。し

かし圧倒的なスピードと低価格な商品、気軽に入れる店舗という面でシェアを突き放しているため、顧客はマクドナルドを求めていることが分かります。

スターバックス

スターバックス

スターバックスはコーヒーチェーンで、喫茶店は年々減少傾向にある中、店舗数を増やしています。

一般的なコーヒーチェーン店と異なり、スターバックスはサードプレイスを提供しています。

そのため社員教育を徹底しており、最高級の豆を使った質の高いコーヒーの提供を行っています。また店内はソファや絵画、照明にこだわることで、スターバックスと言えば”くつろげる”を実現しています。

一方、競合企業であるコーヒー店はフランチャイズ形式で展開していることが多いです。そのためコーヒーの質やメニューなどにバラつきがあります。この結果、顧客はオフィスと自宅の間でコーヒーを飲むなら、スターバックスに行くという選択をしていることが分かります。

ニトリ

ニトリは1988年から増収増益を続けているインテリアストアです。

「お、ねだん以上、ニトリ」のキャッチコピーが有名で、店舗に行くと生活に必要なものが全て揃います。顧客はニトリが実現する低価格と、商品購入の手軽さからニトリを選択しています。

ニトリが低価格を実現する理由は、ほとんどの製品がプライベート商品であり、店舗までの物流も自社グループで行っています。

その結果ニトリは同じインテリア業界の良品計画と、1,500億円以上の売上差をつけて業界1位のポジションを獲得しています。

星野リゾート

星野リゾートは北海道のリゾート施設、アルファリゾート・トマムの再建などで知られているリゾート運営の達人です。

大手外資系ホテルが参入できない旅館経営で拡大しています。星野リゾートはターゲット顧客に刺さる旅館のコンセプトを打ち出し、従業員教育を徹底し無駄を省いた経営に強みがあります。

顧客はこの質の高い接客などに満足しリピートします。その結果、競合である外資系ホテルなどでは実現できない高利益率を実現し、5年で施設数が倍の80に達するほど成長している企業です。

まとめ-3C分析のポイントをおさらい

ここまで3C分析についてご紹介してきました。3C分析は自社・消費者・競合の理解から、自社の強みを生かした事業機会の発見に役立ちます。3C分析を活用し顧客が求めるプロダクトを、競争せずに提供する戦略を見つけ、ビジネスをより成長させて頂けたらと思います。

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マーケティング戦略を効果的に進めていくために重要なのが マーケティング・マネジメントです。マーケティング・マネジメントは、マーケティング・プロセスを最適化していくために管理・コントロールすることです。本稿では、マーケティング・マネジメントとはなにか、マーケティングのプロセスやマーケティング・マネジメントを進める上でのポイントをご紹介します。ぜひご参考にしてください。

マーケティングマネジメントとは?

まず、マーケティング・マネジメントとは何かについてご紹介します。マーケティング・マネジメントとは、マーケティングの経営学者コトラーが提唱した概念です。企業がマーケティング戦略を進める上で、顧客の選定、情報システムの整備、組織づくりなのプロセスを管理し、企業の成長につながるよう設計をすることです。

マーケティングマネジメントの3つのシステム

マーケティング・マネジメントは、マーケティング情報システム、マーケティング計画と予算の管理、マーケティング組織の大きく3つのシステムに構成されています。それぞれのシステムをご説明します。

マーケティング情報システム

マーケティング情報システムは、様々な情報を適切に収集、分析、保管するためのシステムです。マーケティングは、経済・政治・社会・技術など様々な情報を正確に収集し、分析することで適切なマーケティング案を検討することが重要です。そのため多様な情報を収集し、分析できる情報システムの構築が重要です。

マーケティング計画と予算管理

マーケティング戦略を進める上で計画を立て、予算管理が重要です。マーケティングの計画には、できるだけ具体的に数値化した目標をたてることが重要です。その時、予算もしっかり意識しましょう。その際目標は長期的目標だけでなく、整合性が取れた中長期的、短期的な目標をたてることも求められます。また、チームのモチベーションに関わるため、目標は実行可能なものにするのが重要です。

マーケティング組織

マーケティング・プロセスを運営していくためには、実行するメンバー、組織、評価などの組織としての仕組みも必要となります。

マーケティングプロセスの6つのプロセスとは?

それでは、具体的にマーケティングマネジメントにおけるプロセスをご紹介します。

マーケティングプロセスの図解

環境分析と市場機会の調査・発見

まず、最初のステップは環境分析と市場機会の調査・発見です。買う顧客がいない市場では、プロダクトを展開してもビジネスは拡大しないからです。環境分析では、自社がプロダクトを展開していく市場を分析します。

その際用いている代表的なフレームワークとして、市場(顧客)・競合・自社で市場概要を分析する「3C分析」、市場環境をマクロ視点で分析する「PEST分析」、外部環境と内部環境を分析する「SWOT分析」などがあります。

市場細分化

環境分析を行い、市場機会を見つけたら、市場を細分化することで自社が戦うべき市場を明確にします。市場の細分化はセグメンテーションといいます。細分化を行う方法は、性年齢などのデモグラフィックやニーズなどで分類を行います。細分化を粉うことで自社の戦略の方向性などが明確になります。

ターゲティングと顧客理解

市場の細分化ができたら、自社がどのセグメントに参入するのか策定するのが、ターゲティングです。自社がどのセグメントをターゲットにするのかを決めたら、そのターゲットの理解を深めます。消費者にどのような不満やニーズがあるのか、どのような生活スタイルなのかなどを理解します。

ターゲティングと顧客理解はマーケティング戦略において、戦略の方向性を明確にするために重要なステップです。

ポジショニング・差別化

ターゲットを決めたら、そのターゲットに向けて自社がどのような価値を提供するのかを検討します。顧客がどのようなことを求めているのかなどを軸に、自社の強みや競合との差別化ポイントを明確にします。これをポジショニングといいます。ポジショニングが競合他社と差別化できていることで、市場に特別なプロダクトと認識してもらえ、ビジネスチャンスにつながります。

ポジショニングを行う上で重要なことは、常に消費者視点で考えることです。

マーケティングミックス (4P)

ポジショニングが決まったら、具体的な施策に落とし込みます。そのために有効なフレームワークが4Pです。4Pは、Product(製品)、Price(価格)、Place(物流)、Promotion(プロモーション)の頭文字からきています。設定したポジショニングに合わせて、それぞれの視点で具体的な施策に落とし込みます。

マーケティング・ミックスを進める上で、重要なポイントは矛盾がないことです。自社が設定したポジショニングと、そして4Pそれぞれの視点で矛盾がないかを確認しましょう。矛盾があると設定したポジショニングが消費者には伝わらない場合もあります。

マーケティングを新たに担当することになった方は、一度は4P分析をお聞きになったことがあるかもしれません。なんとなく概念としては理解できるけど、いつ、どのように活用すればいいのかわからないという方も多いかと思います。本稿では4Pとはの基本からよく間違えられる4C分析との違い、実際に活用するときのポイントをご紹介します。是非参考にしてください。4P分析とは、マーケティング・ミックスのフレームワーク4P分析は、マーケティング戦略立案プロセスの中のマーケティングミックスで活用するフレームワークです。下記の4つの...
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戦略の実行と評価・修正

最後は、マーケティング・ミックスで設定した施策を実行します。しかし、この際、施策を実行するだけで終わってはいけません。マーケティングは一回で成功することは少なく、施策を実行し結果を評価し、常に修正していくことが重要です。

一連のマーケティングプロセスの詳細は、こちらでも解説しています。

マーケティング施策は戦略的なプロセスによって生み出されます。正しいマーケティングプロセスを行うことで「自社の課題をクリア」にし「その課題を乗り越えるマーケティング施策」ができます。現在、新型コロナウイルスの影響でビジネスの在り方が変化しています。変化の時代だからこそ、BtoBをはじめとした企業はオンラインを活用したセールスなどマーケティングプロセスの見直しをしています。本稿ではマーケティング初心者向けにマーケティングプロセスを紹介しています。本稿を読むことで「正しい戦略的なマーケティングプロセス...
はじめてのマーケティングプロセス-基本理論から成功事例を解説 - INFOHUB-media

マーケティングのPMがやらなくてはいけない5つのこと

マーケティングマネジメントのプロセスに関して、ご紹介してまいりましたが、マーケティングプロジェクトを進めていく上で、プロジェクトマネージャーが行う役割に関してもご紹介します。

目標と目的の策定

第一に重要なのが、目標と目的の策定です。このマーケティングプロジェクトにおいて、どのようなことを達成したいのかを明確にすることがプロジェクトを始めるための起点になります。

目的は、具体的に売上をアップさせるのか、シェアをアップさせるのかなど最終的なビジネスゴールのことです。アクセス数アップなどの短期的な目標ではなく、長期的なビジネス全体の目的となるものを設定させることが重要です。

設定した目的を達成するために、マイルストーンとなる目標を設定しましょう。目標を設定することで、どのような施策が必要なのか、マーケティングの方向性を定めることができます。

他部署との連携

プロジェクトマネージャーの役割の一つがステークホルダーとのコミュニケーションです。マーケティング戦略は、マーケティング担当だけではなく、営業部門、物流部門など多くの他部署の協力があってはじめて実行できることです。

そのためプロジェクトマネージャーに求められる役割の一つとして重要なのが他部署との連携を行い、マーケティングの成功に導きましょう。

サードパーティとの関係構築・連携

他部署との連携同様、マーケティング施策を実施する際、自社だけでは実行することが難しく、多くのサードパーティーと連携して施策を実行することになります。

例えば、デジタルマーケティングでは、配信、分析、サイト制作、バナー制作などを発注し、多くの企業と関わることとなります。この際、ベンダーという形でやり取りを行うのではなく、パートナーとしてリレーションを築き、連携する事が重要になります。

このような外部のステークホルダーとのコミュニケーションもプロジェクトマネージャーの重要な役割の一つです。

専門性を高める

従来の管理職は、調整役となることも多かったかと思います。自身が専門性がなくても、会社の大方針に従い、メンバーが適切に稼働しているのかなど会議を設定することにより業務を遂行できていました。

しかし、新型コロナウィルスの影響などでテレワークが増えていくことなど、個人間のコミュニケーション方法が変わったことで、このような調整役的な管理職の役割は減ってきます。

そこで必要となってくるのが、自身もプレイヤーとして働ける専門性です。専門性があることで、プレイヤーとしても動けるようになるだけでなく、プロジェクトの全体のマネジメントもしやすくなるというメリットもあります。

メンタリング能力を高める

最後は、メンバーの力量を理解したり、モチベーションをコントロールをするメンタリング能力です。ご紹介したように従来の管理職は、調整役のことが多かっため部下のことを理解していない管理職もいました。

しかし、今後はリモートワークなどが進み、よりリアルでの接触が少なくなる可能性があります。そのため、より一層個人を理解し、評価することでモチベーションコントロールをすることなどが求められます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。マーケティング・マネジメントはマーケティングを成功と導くために重要な考え方です。マネジメントを求められるのは、プロジェクトマネージャーが多いですが、マーケティングは1人では実施できません。

そのためにも、プロセスをしっかり理解した上で、外部や内部のステークホルダーと連携していくことが重要です。マーケティングにすでに従事している人も、マネジメントを意識してみてはいかがでしょうか。

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マーケティング施策は戦略的なプロセスによって生み出されます。正しいマーケティングプロセスを行うことで「自社の課題をクリア」にし「その課題を乗り越えるマーケティング施策」ができます。現在、新型コロナウイルスの影響でビジネスの在り方が変化しています。変化の時代だからこそ、BtoBをはじめとした企業はオンラインを活用したセールスなどマーケティングプロセスの見直しをしています。

本稿ではマーケティング初心者向けにマーケティングプロセスを紹介しています。本稿を読むことで「正しい戦略的なマーケティングプロセス」や「その目的と方法」、「マーケティングプロセスの成功事例」を学べます。これらによってマーケティングプロセスの構築や、これまでのワークフローの見直し・刷新が出来るでしょう。

マーケティングプロセスとは?

マーケティングプロセスとは「自社の目標をクリアにし、それを達成するための戦略的な一連のプロセス」を指します。具体的には市場を分析し、ターゲットとなる顧客を獲得するまでの流れを設計します。全体的な流れは次の画像の通りです。

マーケティング戦略は、環境分析から戦略の修正までが重要

マーケティングプロセスは大きく、環境分析と基本戦略設計、戦略の実行評価の3つのステップに分類できます。各フェーズの目的は次の通りです。

  • 環境分析:市場を理解し自社事業が参入・成長する機会を発見する
  • 基本戦略設計:ターゲットとする顧客を明確化し、具体的なマーケティング戦略を立案する
  • 戦略の実行評価:自社の目標と実際の成績を比較し、どのような改善が必要か検討し再実行する

以上のマーケティングプロセスを通じて、ビジネスが成功するように戦略を考え実行します。マーケティングプロセスは大きな視点の環境分析から行い、自社のマーケティング戦略に落とし込ことに意味があります。マーケティングプロセスを活用することで、市場に対して正しく堅実なマーケティング戦略が遂行できるのです。

環境分析

マーケティングプロセスにおける市場分析は「自社事業の参入・成長の機会を発見する」役割を持っています。代表的なフレームワークはPEST分析3C分析SWOT分析です。これらのフレームワークを活用することで、自社がすべきビジネスを洗い出すことが可能です。

PEST分析や3C分析、SWOT分析をすると重複しているように思える部分がでてきますが、安易に飛ばさず行うことをおすすめします。なぜなら各フレームワークにはそれぞれの長所や短所があります。様々視点から市場を分析することで、より解像度高く理解出来るのです。

市場を分析し、効果的な意思決定をサポートするための科学的な調査・分析に「マーケティングリサーチ」というものがあります。気になる方は下記記事もオススメです。

企業が持続的に発展していくためには、顧客と競合企業の理解が欠かせません。これらを理解することで余分な競争を避け、自社の強みを生かした事業を展開していくことができます。3C分析はビジネス上で必ず関係する自社・消費者・競合を抜け漏れなく分析することができ、自社の成長の機会を探るのに有用なフレームワークです。3C分析とは?3C分析とは1982年に大前研一が著書『The Mind of the strategist』にて発表したフレームワークです。3C分析はビジネス上で関係する自社(Company) 市場・消費者(Consumer)競合他社(Competitor...
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PEST分析

PEST分析は政治(Politics)、経済(Economy)、社会(Society)、テクノロジー(Technology)の頭文字をとって名付けられました。PEST分析の活用することで、マクロ的な視点から市場環境を把握できます。

政治

  • 税制や法律などはビジネスに影響はないか?
  • 協力企業や顧客がいる国の政治は安定しているか?
  • どのような法律や規制がユーザーに影響を与えているか? など

経済

  • 経済の景気や成長は事業にどの程度影響するか?
  • 株式市場や資金調達市場は事業に影響を与えるか?
  • 金利や為替、税金などは事業にどのような影響を与えるか? など

社会

  • ユーザーの年齢や性別などは何か?
  • 人口の増減はどの程度、事業に影響するか?
  • ユーザーのライフスタイルの変化は購買行動に影響するか? など

テクノロジー

  • 特許やライセンスは事業に影響するか?
  • どのようなイノベーションが事業に影響するか?
  • テクノロジーの活用でコストの削減や収益の向上は出来るか? など

3C分析

3C分析は顧客(Customer)競合(Competitor)自社(Company)を指します。市場を形成する主な3つの要素を分析することで自社が置かれている市場を理解することはもちろん、自社がすべき事業の概要を掴むことが可能です。

顧客

  • あなたの顧客は誰か?
  • 売上の構成や傾向は?
  • 顧客数はどの程度伸びているか?
  • 顧客が購入するまでのプロセスは?
  • 顧客がなぜあなたのプロダクトを求めるのか? など

競合

  • 競合は誰か?
  • 競合の市場シェアは?
  • 競合の強みと弱みは?
  • 市場は競合をどのように位置付けてるか? など

自社

  • 売上は?
  • 目標との差は?
  • 文化は?
  • パフォーマンスは?
  • 強みと弱みは? など

SWOT分析

SWOT分析では機会(Opportunity)脅威(Threat)強み(Strength)弱み(Weakness)を分析します。また機会と脅威は「自社ではコントロールできない外的要因」を指し、強みと弱みは「自社内の内的要因」を指します。SWOT分析を活用することで自社の弱みを強みで打ち消す施策を検討できるのです。

機会

  • 未開拓の市場はあるか?
  • 市場にトレンドがあるか?
  • 市場規模はどれくれいか?
  • 市場はどの程度成長しているか?
  • 市場参入・成長する可能性はあるか? など

脅威

  • 懸念する問題はあるか?
  • 自社が参入する時の障害は?
  • 競合は新規参入に排他的か?
  • 規制などが行われる可能性は?
  • 協力企業や顧客の交渉力は強いか? など

強み

  • 得意な業務は?
  • 競争優位性は?
  • 活かせる組織文化は?
  • 競合企業より優れている点は?
  • バリューチェーン内でコントロールできるものは? など

弱み

  • 不足しているリソースは?
  • 能力発揮を障害するものは?
  • 認知度やブランドはあるか?
  • 価値を生み出すまでのコスト構造は?
  • 限られたリソースの中で成功に必要なものは? など

セグメンテーション(市場細分化)

市場の分析から市場参入・成長の機会を特定できたら、STP分析を通じてどのような顧客をターゲットとするかを分析します。STP分析とはセグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングの順に行うマーケティングプロセスを指します。

まず、セグメンテーションは「どの機会に優先的にアプローチしていくかを決める」役割を持っています。分類の方法は自由ですが、主に年齢や住んでいる地域、ライフスタイルなどによって行うことが多いです。

細分化された市場の規模や成長性を理解します。これらに優先順位を付けることで、マーケティング戦略がより具体的になり戦略の精度が上がります。

ターゲティング

アプローチする市場が決定できたら「自社が理想とする顧客像を見つけ出すターゲティング」をします。このプロセスで顧客な詳細なプロフィールを記載したペルソナを作る企業が多いです。なぜなら市場には多種多様な人がいるからです。ターゲティングを通じ、顧客の解像度を上げることで自社に最も適した施策を実行できるようになります。

これまでのプロセスで得た分析結果では、顧客を明確化できない場合があります。その場合はインタビューなどのリサーチを追加で行い、顧客についてより深く知る必要があります。顧客理解を深めることで、自社の価値がより効果的に顧客に伝わるマーケティング戦略を考えられるのです。

ポジショニング

ターゲティングにより自社がターゲットとする明確な顧客像を理解したら「顧客にどのように魅力的であるかを認識させるための活動であるポジショニング」を行います。顧客は競合企業と比較して購入するプロダクトを選定します。そのため自社のプロダクトが競合と比較して「何が違うのか」「どの点が優れているか」と言った差別化をする必要があります。

成熟した市場ではプロダクトが溢れているため、ポジショニングの役割は重要です。顧客が「私はこれを求めていた」「この商品が欲しい」と思わせる差別化をし、マーケティング戦略に活かしましょう。

マーケティングミックス

競合企業との差別化が終えたら「顧客にアプローチする方法を決定するマーケティングミックス」を選択します。マーケティングミックスはプロダクトの価値を高める組み合わせです。またマーケティングミックスは4Pと4Cをベースに立案するのが一般的です。

4Pは製品戦略(Product)価格戦略(Price)流通戦略(Place)販促戦略(Promotion)を指し、4Cは顧客価値(Customer value)顧客にとってのコスト(Cost)利便性(Convienece)コミュニケーション(Communication)を指します。

両者の違いは視点にあります。4Pは企業目線であり、4Cは顧客目線です。これら両方のフレームワークを活用することで、主観的にならず顧客が本当に求めるものを提供するマーケティング戦略を立案することが可能です。

4C分析と4P分析の比較

マーケティングの戦略はアイデアを出すことで満足してはいけません。多くの場合、1回の戦略立案・実行だけではビジネスは成功しないからです。そのためマーケティング施策を実行した後のために測定可能な目標とマイルストーンを設定する必要があります。設定する目標はSMARTであることがポイントです。

  • 具体的に(Specific):何を達成したいのか?
  • 測定可能な(Measurable):どのように進捗を測定するか?
  • 達成可能な(Achievable):その目標は達成できるか?
  • 経営目標に関連した(Relevant):自社のミッションに関連しているか?
  • 時間制限がある(Time-Bound):目標を達成する期限はいつか?

目標設定を終えたらそれらを達成するために必要なコストを洗い出します。必要に応じて予算の規模や、実施するマーケティング施策を調整しマーケティング戦略を実行します。

4P分析の詳細については、下記記事をご覧ください。

マーケティングミックスは、事業の成功に欠かせないものですが、「マーケティングミックスの歴史」「マーケティング戦略におけるマーケティングミックスの位置付け」「なぜマーケティングミックスするのか」などを理解している方は少ないのではないでしょうか。本日はマーケティングミックスについて体系的に学べる、またそれを実践できるよう解説していきます。また現代は急速なIT化やEコマースの台頭など変化の激しい社会でもあります。社会の変化に合わせてマーケティングも日々進化しています。マーケティングミックスの基礎知識に...
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実行と評価

具体的なマーケティング戦略が立案したのち、それを実行します。実行の段階で資金の用意や人員の配置、毎月のベンチマークやアクションプランを準備しておくと評価がしやすくなります。

定期的にマーケティング戦略を実行した結果を基に、戦略を改善していき自社事業の成功を目指します。これにより自社の収益や成長性、顧客満足度などの進捗を測れます。また競合他社の動きも注視する必要があります。大々的な値引きキャンペーンや新商品の発表など、自社のビジネスに影響がある場合は戦略を修正しましょう。

マーケティングプロセスの重要性

ビジネスは顧客と自社を満足させる必要があります。戦略的なマーケティングプロセスを経ることで、これら両方の理解を行い具体的なマーケティング戦略を実行できます。特にマーケティング戦略において以下のポイントの理解は欠かせません。

  • 自社のターゲット顧客を絞る
  • 自社プロダクトの提供価値を知る
  • 自社が対象とする顧客の理解を深める

またマーケティング戦略の計画や目標があることで、ビジネスの方向性が明確になることや、予算の浪費が防げます。これにより組織内全員が同じ目標に向かって働けます。それに加え、戦略の結果に応じてマーケティング戦略を修正していくことで、戦略を進化させることも可能です。具体的には顧客ニーズをより満たすための人員の再配置や、お試し価格といった販売促進などができます。

以上のように自社の市場の機会を発見し、それを獲得するための地に足ついた戦略を立案でき、「顧客により求められるには」を考えられる点で、マーケティングプロセスは重要なのです。

マーケティングプロセスで成功した企業の事例

マーケティングプロセスはビジネスの成功に欠かせないフローです。自社の課題を発見でき、またその課題を乗り越える方法も見つけられます。そのためには「顧客の理解」と「成功するためにはどうしたら良いか」に対して愚直に向き合う必要があります。

【資生堂】シーブリーズ

女子高生がよく利用する「シーブリーズ」というボディケア製品があります。2000年までは男性のユーザーがほとんどでした。しかし海に行く人が少なくなったことでシーブリーズの売上が下がり、この製品を提供する資生堂は事業の存続を問われました。

資生堂はマーケティングプロセスを見直します。そこでシーブリーズが提供する価値は海に行く男性だけでなく、女子高生にも効果があることを発見します。ターゲットの変更と合わせてマーケティング戦略を変更し、低迷期の8倍の売上を記録しました。

【マクドナルド】2014年の不祥事からの回復

国内3,000店舗以上あるマクドナルドですが、2014年に賞味期限切れの鶏肉が使用されていたニュースをきっかけに、多くのユーザーを失った事件があります。事実2014-2015年に567億円の損失を抱えてしまったのです。

マクドナルドはこの事件をきっかけに「利用しなくなったユーザーをどう取り戻すか」を考え、マーケティング戦略を練り直します。始めに対象のユーザーにインタビューを行い「顧客が本当に求めるマクドナルド像」の理解に努めたのです。

ユーザーインタビューの結果、マクドナルドはポジショニングを変更します。事件以前は「おいしい・安い・早い」でしたが、「出来たてで美味しい・価値に対してお得感がある・便利で楽しくて笑顔になれる空間」を目指したのです。具体的には以下の施策を実施しています。

  • 裏メニューの提供
  • お手頃マックの提供
  • ポケモンGOが利用できる

顧客インサイトを軸にメニューの開発や店舗の改装などを実施した結果、2年で250億円の営業利益を獲得することに成功しています。

まとめ

本稿では「マーケティングプロセス」について解説してきました。マーケティングは企業経営に不可欠です。またマーケティングには戦略的なマーケティングプロセスが必要です。各プロセスの手順や目的、重要性を理解することで精度の高いマーケティング施策を実行することができます。また戦略は実行してからが勝負です。戦略実行の結果を基にマーケティングプロセスを繰り返し、修正・改善していくことでビジネスの成功に近づけるでしょう。

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マーケティングフレームはマーケティングの計画の立案、実行に役立つテンプレートです。フレームワークを使いこなすことで計画の精度が上がり、ビジネスの成功へ近づくことができます。

しかしマーケティングフレームワークは長年研究されてきたこともあり、その数が多いです。そのため、どのフレームワークをどのように使えば良いか分からないこともあります。

本稿ではマーケティング戦略の作成から分析、再実行に役立つフレームワークを解説しています。

なぜマーケティングのフレームワークの活用が重要?

マーケティングについて学ぶ時、必ずそのフレームワークについて学びます。しかしフレームワークの活用は重要なのでしょうか。その答えは非常に重要です。

マーケティングのフレームワークはマーケティング戦略を考える時に役立ちます。フレームワークを利用することで以下の利点があります。

  • 戦略に関わる事柄の抜け漏れなど防ぎ、思考の整理がしやすい
  • その場しのぎの戦略、対応を防ぎ、持続的な成長を目指せる

マーケティングのフレームワークを利用する時のポイントは次の2つです。

  • ロジカル思考: ロジックツリーを用いて、論理的に戦略を計画します
  • MECE: 抜け漏れやダブりを防ぐことで、計画の精度を高めます

これらを意識することでマーケティング戦略の精度があがります。

マーケティング戦略を立てる前に役立つフレームワーク

マーケティングのフレームワークは市場環境の分析や、マーケティング戦略をどのように行うのか計画するために用いられます。具体的にはSWOT分析やPEST分析、ファネル分析などです。

SWOT分析

SWOT分析はマーケティング戦略の前段階である市場環境分析で主に行われます。SWOT分析の結果から、プロダクトがおかれる市場環境や事業の課題について理解できます。

SWOT分析の図解

SWOT分析とは「強み(Strength)」「弱み(Weakness)」「機会(Opportunity)」「脅威(Threat)」の頭文字から、そう呼ばれます。各項目の詳細は次の通りです。

  • 強み: 戦略目標の達成にプラスとなる企業内部の特性
  • 弱み: 戦略目標の達成にマイナスとなる企業内部の特性
  • 機会: 戦略目標の達成にプラスとなる企業外部の特性
  • 脅威: 戦略目標の達成にマイナスとなる企業外部の特性

多くの場合、機会と脅威はPEST分析の結果を用いることが一般的です。

PEST分析

PEST分析もSWOT分析と同じようにマーケティング戦略の前段階である市場環境分析で主に行われます。PEST分析の結果から、プロダクトがおかれる市場環境や事業の課題について理解できます。

PEST分析は「政治(Politics)」「経済(Economy)」「社会(Society)」「技術(Technology)」の頭文から造られた言葉です。各項目の詳細は次の通りです。

  • 政治: ビジネスを規制する法律や政治動向など
  • 経済: 経済水準や所得、為替、金利など
  • 社会: 人口動態やライフスタイル、価値観、流行など
  • 技術: ビジネスに与える技術の動向など

3C分析

3C分析もこれまでのフレームワークと同じように、マーケティング戦略の前段階で主に行われます。自社が持つビジネス上の課題や優位な点について理解できます。

3C分析とは「顧客や市場(Customer)」「競合(Competitor)」「自社(Company)」を指します。各項目の詳細は次の通りです。

  • 顧客や市場: 市場規模やその成長性、顧客のニーズと購買行動など
  • 競合: 競合企業の市場シェアやポイント、対象となる競合など
  • 自社: プロダクトの現状やリソース、バリューなど

3Cの中で最も重要な項目が「顧客と市場」です。顧客が抱える悩みや不満などをヒアリングし、どのような解決策を求めているのか理解することに努めましょう。

企業が持続的に発展していくためには、顧客と競合企業の理解が欠かせません。これらを理解することで余分な競争を避け、自社の強みを生かした事業を展開していくことができます。3C分析はビジネス上で必ず関係する自社・消費者・競合を抜け漏れなく分析することができ、自社の成長の機会を探るのに有用なフレームワークです。3C分析とは?3C分析とは1982年に大前研一が著書『The Mind of the strategist』にて発表したフレームワークです。3C分析はビジネス上で関係する自社(Company) 市場・消費者(Consumer)競合他社(Competitor...
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7Sモデル

7Sモデルはマーケティング戦略から見た組織の特性を理解するのに役立ちます。マーケティング戦略は組織体制を含め、どのように実行していくかが命運を分けます。そのため7Sモデルを利用する必要があります。

7Sは、ハードの3Sとソフトの4Sに分かれる

7Sモデルは「戦略(Strategy)」「ストラクチャー(Structure)」「システム(Systems)」「スタッフ(Staff)」「スキル(Skills)」「スタイル(Style)」「共有された価値観(Shared Values)」頭文字をとってそう呼ばれています。

  • 戦略: マーケティング戦略の定義
  • ストラクチャー: マーケティング戦略を組織的にどう行うか
  • システム: 事業運営をサポートする技術的なシステム
  • スタッフ: 社員の特性や報酬制度など
  • スキル: スタッフが持つ能力
  • スタイル: 組織の文化や協力企業との関係など
  • 共有された価値観: 企業が掲げるビジョンなど

BCGマトリクス

BCGマトリックスはボストンコンサルティンググループが開発したフレームワークです。市場シェアと市場の成長率をもとにプロダクトを4事象に分け、評価します。これにより市場環境に応じたリソースの投入量など、俯瞰的にマーケティング戦略を検討できます。

負け犬: 成長率やシェアが低いプロダクト
問題児: 高成長市場でシェアが低いプロダクト
花形: 高い市場シェアを持つ高成長市場でのプロダクト
金のなる木: 低成長市場でシェアの高い製品

高成長の市場は魅力が高く、競合企業の参入が予想されます。そのため積極的な投資が必要となります。しかし、いずれ市場の成長は伸びとどまり、現状維持か下降します。

そのような市場では競合企業は参入はしてもうまみがないため、追加の資金投資を行う必要性は低くなります。追加資金がかからない状態で市場シェアを取り続けていれば、当然そのプロダクトは利益貢献することでしょう。

BCGマトリクスの図解

マーケティングの戦略的フレームワーク

フレームワークを利用することで一部重複が見られることもあります。しかしフレームワークの活用はマーケティングへの取り組みを分かりやすく可視化することに意味があります。多様なフレームワークを用いて、複眼的に顧客や市場と向き合うことがマーケターに求められるのです。

STP分析

STP分析はプロダクトが対象とする顧客をクリアにする役割を持っています。STP分析は全てのマーケターに必要なフレームワークです。

STPとは「セグメンテーション(Segmentation)」「ターゲティング(Targeting)」「ポジショニング(Positioning)」の略です。各要素からプロダクトに最適な顧客を洗い出すことができ、競合と比較してどのポイントで自社プロダクトが良いのか分かります。

ファネル分析

ファネルとは漏斗(ろうと)を指し逆三角や、すり鉢状の形をしており顧客の認知から購買までを分析するのに役立ちます。

顧客の行動に合わせたファネル分析を行うことで、顧客が欲求や意志に添えたマーケティング活動ができているか測ることできます。

詳しく知りたい方は「【徹底解説】マーケティングファネルとは?効果的な作り方から最新事情まで 」をご覧くださいませ。

マーケティングのお仕事をしていると「ファネル」という言葉を一度は聞いたことあるはずです。ファネルを理解すると顧客が今、何を求めているのか分かります。本稿はファネルの基礎知識、ファネルの限界、ファネルに代わるマーケティング手法などについてご紹介します。マーケティングファネルとは?ファネルとは漏斗(ろうと)を指し、逆三角やすり鉢状の形をしています。マーケティングファネルはAIDMAという、”一般的な顧客は商品の認知に始まり、欲求や記憶、購買までと至る”という消費者の購買決定プロセスから発展してできました...
【徹底解説】マーケティングファネルとは?効果的な作り方から最新事情まで - INFOHUB-media

4P分析

4P分析はマーケティング戦略立案プロセスの中のマーケティングミックスで活用するフレームワークです。次の頭文字をとって4Pと呼ばれています。

  • 販売戦略(Product)
  • 価格戦略(Price)
  • 流通戦略(Place)
  • 販促戦略(Promotion)

詳しく知りたい方は「マーケティングの4Pとは?基礎知識から4C分析との違い、事例を解説」をご覧くださいませ。

マーケティングを新たに担当することになった方は、一度は4P分析をお聞きになったことがあるかもしれません。なんとなく概念としては理解できるけど、いつ、どのように活用すればいいのかわからないという方も多いかと思います。本稿では4Pとはの基本からよく間違えられる4C分析との違い、実際に活用するときのポイントをご紹介します。是非参考にしてください。4P分析とは、マーケティング・ミックスのフレームワーク4P分析は、マーケティング戦略立案プロセスの中のマーケティングミックスで活用するフレームワークです。下記の4つの...
マーケティングの4Pとは?基礎知識から4C分析との違い、事例を解説 - INFOHUB-media

4C

4C分析は4P分析同様、マーケティング戦略立案プロセスの中のマーケティングミックスで活用するフレームワークです。企業目線の4P分析と異なり、4C分析では顧客目線に立って戦略立案を行うため、顧客により寄り添うことができます。

4C分析は次の言葉の頭文字に由来します。またこれら4つの要素は4Pのそれと対になる関係を持っています。

  • 顧客にとっての価値(Customer Value)
  • 顧客にとっての費用(Customer Cost)
  • 顧客にとっての利便性(Convenience)
  • 顧客とのコミュニケーション(Communication)
マーケティングに携わっている方は、マーケティングミックスを検討する際に活用するフレームワークとして4C分析や4P分析を聞いたことがあるかもしれません。現在マーケティングにおいてより顧客中心で考えることが重要になっている中で、4C分析の考え方は欠かせなくなってきています。本稿では、4C分析とはなにか、4P分析との違いなどをご紹介します。ぜひ参考にしてください。マーケティング4Cとは?マーケティング・ミックスを検討するためのフレームワークの1つです。4Cは顧客視点のフレームワークであり、Consumer wants and needs...
4Cとは?マーケティングは4Pから進化している-事例や比較で解説 - INFOHUB-media

マーケティングミックスの7P

マーケティングミックスは製品価値や収益を最大化するために、最適な方法を検討するためにうみだされたフレームワークです。マーケティングミックスは顧客と製品をつなぐ戦略のため、事業の成功と失敗の鍵を握る重要な役割を持ちます。

7Pは4Pや4Cだけでは検討できない、サービスなど無形のプロダクトの特性に合わせて作られています。7Pの要素は4Pのそれに加え、次の3つのを加えます。

  • 物理的証拠(Physical Evidence)
  • 要員(Personnel)
  • 業務プロセス(Process)

マーケティングミックスについて詳しく知りたい方は「マーケティングミックスとは?その重要性や4P分析、活用方法も解説 」をご覧くださいませ。

マーケティングミックスは、事業の成功に欠かせないものですが、「マーケティングミックスの歴史」「マーケティング戦略におけるマーケティングミックスの位置付け」「なぜマーケティングミックスするのか」などを理解している方は少ないのではないでしょうか。本日はマーケティングミックスについて体系的に学べる、またそれを実践できるよう解説していきます。また現代は急速なIT化やEコマースの台頭など変化の激しい社会でもあります。社会の変化に合わせてマーケティングも日々進化しています。マーケティングミックスの基礎知識に...
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5フォース分析

マイケル・ポーターにより提唱されたファイブフォース分析では、市場で働く5つの力によって収益性を測ることができます。これによってリソースの投入量や新規参入、事業撤退の判断に役立ちます。ファイブフォース分析の各要素は次の通りです。

  • 業界内の競合
  • 新規参入の脅威
  • 代替品の脅威
  • 売り手の交渉力
  • 買い手の交渉力

プロダクトライフサイクル

マーケティング戦略において大切なことは、リソースを投入してどれだけの成果が得られるかどうかです。これはプロダクトのライフサイクルによって変化するため見極める必要があります。プロダクトのライフサイクルのステージと特性は次の通りです。

  • 導入: 売上高が低く、競合企業がほとんどいない
  • 成長: 売上高が高まり、競合企業も増える
  • 成熟: 売上高が伸びとどまり、競合企業とシェアの奪い合い
  • 衰退: 売上高が低下し、競合企業も次第に撤退していく

CLVモデル

CLVモデルは顧客がプロダクトに支払う生涯金額を算出します。これにより将来の収入とその現在価値に基づいてマーケティング戦略を実行できます。具体的にはCLVモデルの中でコストを調整することや、CLVを向上する施策を検討することができます。

マーケティングフレームはマーケティングの計画の立案、実行に役立つテンプレートです。フレームワークを使いこなすことで計画の精度が上がり、ビジネスの成功へ近づくことができます。

しかしマーケティングフレームワークは長年研究されてきたこともあり、その数が多いです。そのため、どのフレームワークをどのように使えば良いか分からないこともあります。

本稿ではマーケティング戦略の作成から分析、再実行に役立つフレームワークを解説しています。

グロースのフレームワーク

グロースハックとは徹底的に分析・改善・実行し、ユーザーの数や質を向上させ続け、サービスの成長させていくことを指します。

グロースハックの成功事例を紹介します。暮らすように旅するで有名なAirbnbはグロースハックで成長しています。Airbnbは予約が伸び悩む物件を分析したところ、写真のクオリティーに問題があることを発見しました。そこでプロのカメラマンに撮影を依頼したところ、予約数が3倍程度拡大しました。

グロースハックにはマーケティング戦略の実施の結果と根気強く対峙することが必要です。

グロースハックについて詳しく知りたい方は「今さら聞けないグロースハックとは?成功事例や分析手法を解説 」をご覧くださいませ。

一時トレンドワードとしても注目を浴びていた「グロースハック」。近年以前ほどの注目はありませんが、グロースハックは、マーケティングの上で欠かせない手法です。本稿ではグロースハックとはなにか、またグロースハックを身につけ、成功させるためのポイントを解説します。グロースハックとは?グロースハックとは、英語では「Growth hack」と書き、「サービスの成長に、徹底的に分析・改善・実行し、ユーザーの数や質を向上させ続けること」をさします。データやユーザーの声などを分析し、プロダクトを改善させる手法のことです。...
今さら聞けないグロースハックとは?成功事例や分析手法を解説 - INFOHUB-media

ピボット分析

ピボットとは経営の方向性を変更する経営判断のことを指します。これはマーケティング戦略と顧客ニーズとのズレを解消するために行います。

ピボットは顧客に合ったプロダクトや戦略を実行するために欠かせないプロセスです。そのため素早く多くのピボットを行い、マーケットにフィットすことが成功への近道だと言えるでしょう。

AARRRモデル

グロースハックでもっとも重要だと言われているのがAARRRモデルです。AARRRモデルはサービスの成長段階を表す頭文字をつなげたものです。5つの成長段階は次の通りです。

獲得(Acquisition)
活性化(Activation)
継続(Retention)
紹介(Referral)
収益(Revenue)

AARRRモデルの図解

それぞれのデータを分析することで事業を把握し改善することができます。AARRRモデルの特性はどの事業においても利用することができ、「的確な成長フェーズ」に「的確な指標」を用いて「的確な改善策」を行うことができます。そのためグロースハックと相性が良いのです。

行動のフレームワーク

事業の成長にはマーケティング戦略の実行が欠かせません。またその結果に応じた見直しや再実行を繰り返すことで、マーケティング戦略が洗練され顧客とプロダクトがフィットします。

ここでは目標の達成のために役立つ行動のフレームワークをご紹介します。

PDCAサイクル

PDCAは「計画(Plan)」「行動(Do)」「検討(Check)」「実行(Action)」の4つのステップの頭文字から呼ばれています。これらステップを限りなく繰り返すことで、マーケティング戦略を磨いていくことができます。

OODAループ

OODAループは万能な思考のフレームワークです。OODAループは「見る(observe)」「分かる(orient)」「決める(decide)」「動く(act)」を「見直す(Loop)」の5つのステップを繰り返すフレームワークです。

OODAループは汎用性が高く、オフラインとオフライン、B2CやB2Bでも活用することができ、PDCA同様、マーケティング戦略の洗練が期待されます。

OKR

OKRとは目標設定とその管理を担います。OKRは目標と主要な結果(Objectives and Key Results)の略称です。シリコンバレーを中心に導入する企業が多く、注目を集めている手法です。

OKRは従業員が同じ方向性を持って、明確な優先順位に基づき一定のペースで計画を進行していきます。従来の計画方法と比較して高い頻度で目標を設定し、再評価します。

まずフレームワークを作るところから始めてみよう

本稿ではマーケティング戦略の作成から分析、再実行に役立つ
フレームワークを紹介してきました。フレームワークを活用することでマーケティング戦略の精度があがります。また複数のフレームワークを使うことで、複眼的に顧客や市場、競合企業について考えることができます。持続的な企業の成長には根気強く、戦略の評価、修正、再実行を繰り返していくことが重要です。

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マーケティングを進める上で、分析は欠かせません。しかし、色々ある分析手法で自社に何が一番適切なのか、どのように進めればいいのかわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?現在、オンラインだけでなくオフラインのユーザーの行動データが取得可能になっています。様々なデータが取得できる様になることで今後マーケティング分析がより重要になってきます。本稿ではマーケティング分析の代表的な手法の紹介から、分析を行う際の注意点をご紹介します。ぜひご参考にしてください。

12のマーケティング分析手法

マーケティング分析手法には様々なものがあります。ここでは、代表的な12のマーケティング分析手法をご紹介します。

3C分析

3C分析は市場環境を分析する手法です。自社がどのような顧客、どのような競合を相手に戦っていくのかの大枠を分析するのに有効です。3Cとは、Customer(顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の頭文字から来ています。分析視点としては、下記があります。

顧客(Customer):現在の市場規模はどの程度なのか、どのような顧客がいるのか、どのようなニーズがあるのかなどを分析します。

競合(Competitor):市場にどのような競合がいるのか、シェアはどれくらいなのかなどを分析します。

自社(Company):自社のプロダクトの強みは何なのか、競合との差別化ポイントは何なのかなどを分析します。

3C分析では、進出しようとしている市場が本当に戦っていける可能性があるのかなどを分析するために活用しましょう。分析のステップとしては、顧客(Customer)からはじめ、競合(Comeptitor)、自社(Company)の順番で進めると進めやすいです。

4P分析

4P分析は、マーケティング・ミックスを検討する時に有効な分析です。マーケティング戦略を実行案に落とし込む時に活用します。4Pは、Product(製品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(プロモーション)の4つの視点で施策を考えるためのフレームワークです。

製品(Product):マーケティングの源泉となる製品の戦略です。どのようなサービスを提供するのか、どのような製品名にするのかなど、戦略に従いプロダクトの概要を決めます。

価格(Price):プロダクトをいくらで売るのかを検討する価格戦略です。この際、価格だけでなく売り切り型にするのか、サブスクリプション型にするのかの課金制度も決めます。

流通(Place):どのように顧客にプロダクトを届けるのかを検討する流通戦略です。流通戦略の際に重要なのは、プロダクトのブランドイメージとの相違がないことです。例えば、高級なイメージなのにコンビニで売るといったことは避けましょう。

プロモーション(Promotion):顧客にどのようにプロダクトを認知してもらうのか、どのように関心を持ってもらうのかの施策を検討します。具体的な施策例としては、TVCM、リスティング広告、イベントなどを含みます。

4P分析を行う上でのポイントは、矛盾がないかを確認することです。戦略との矛盾がないか、それぞれの施策間で矛盾がないかを確認することにより、一貫したイメージを消費者に対して提示できます。

マーケティングを新たに担当することになった方は、一度は4P分析をお聞きになったことがあるかもしれません。なんとなく概念としては理解できるけど、いつ、どのように活用すればいいのかわからないという方も多いかと思います。本稿では4Pとはの基本からよく間違えられる4C分析との違い、実際に活用するときのポイントをご紹介します。是非参考にしてください。4P分析とは、マーケティング・ミックスのフレームワーク4P分析は、マーケティング戦略立案プロセスの中のマーケティングミックスで活用するフレームワークです。下記の4つの...
マーケティングの4Pとは?基礎知識から4C分析との違い、事例を解説 - INFOHUB-media

5フォース分析

5フォース分析は、市場に参入を検討する時に市場環境、特に外部環境を分析する際に活用するフレームワークです。経済学者マイケル・ポーターにより提唱されました。

「売り手の交渉力」「買い手の交渉力」「競争企業間の敵対関係」「新規参入業者の脅威」「代替品の脅威」の5つの要素が市場に影響するというものです。それぞれの力が強いほど市場の収益性が低いと判断されます。

7S分析

7S分析とは、自社の経営資源を分析するためにマッキンゼーが提唱したフレームワークです。7Sは、ハードの3Sとソフトの4Sに分かれます。

ハードの3Sは、Structure(組織構造)、System(システム)、Strategy(戦略)であり、比較的簡単に変更できるものです。

それに対してソフトの4SはSkill(スキル)、Staff(人材)、Style(スタイル)、Shared Value(共通の価値観)です。これらの要素はShared Valueを中心にそれぞれ相互に連携しあっています。

7Sは、ハードの3Sとソフトの4Sに分かれる

7S分析をおこなうことで、企業内の課題の洗い出しや優先順位の決定など組織改革をどのように進めていけばいいのかなどが明確になります。

STP分析

STP分析は、マーケティング戦略で自社が市場でどのように戦っていくのかを策定するための分析です。STPはSegmentation(セグメンテーション)、Targeting(ターゲティング)、Positioning(ポジショニング)の頭文字からきております。それぞれの内容に関して下記ご紹介します。

Segmentation(セグメンテーション):セグメンテーションとは、市場の細分化です。多様な要素から構成される市場全体を自社プロダクトに適したターゲットを規定するために細分化します。市場は消費者の塊であり、様々なニーズの人がいます。このように多くのニーズから自社のプロダクトに適した市場を細分化することにより、最適なコミュニケーションが可能になります。

Targeting(ターゲティング):セグメンテーションの次のステップはターゲティングです。細分化した市場セグメントから自社のプロダクトのニーズがあるセグメントはどこなのかを規定します。

Positioning(ポジショニング):最後はポジショニングです。規定したターゲットを軸に、自社がどのような価値を提供するのか、どのようなポジショニングをするかを規定します。

このように規定したSTP分析は、その後のマーケティング・ミックスの元となる戦略になります。STP分析をしっかり行うことがマーケティングの肝になります。

消費者の嗜好が多様化してきたことやインターネットの普及など、市場が大きく変化したことにより、大企業や中小企業、スタートアップ含め、どのような企業にもマーケティングの戦略は重要です。本稿では、マーケティング戦略とはなにか?戦略を進めるためのステップなど解説します。マーケティング戦略とは?マーケティング戦略の前に、マーケティングとは何かをご紹介します。マーケティングとは、有識者や団体によって様々な定義がありますが、様々な定義に共通している要素は「売れる(儲かる)仕組みを作る」ということです。決し...
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SWOT分析

SWOT分析は、内部環境・外部環境を分析する時に有効なフレームワークです。市場環境や外部環境を把握するために活用します。SWOTは、強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、外部の脅威(Threat)の頭文字からきています。それぞれをマトリックスで整理することで自社がどのような戦略をとるのかを検討できます。

SWOT分析の図解

例えば、自社の強みと脅威を分析することで差別化戦略が検討できます。このようにSWOT分析は自社の戦略検討のヒントになります。

PEST分析

ビジネスを進める上でミクロだけでなく、マクロの影響も重要です。マクロの状況を把握するために活用するのがPEST分析です。PEST分析は、Politics(政治)、Economics(経済)、Society(社会)、Technology(技術)の頭文字からきています。

Politics(政治):薬事法などの法規制
Economics(経済):株式市場や経済動向
Society(社会):外出自粛などのライフスタイルや社会動向
Technology(技術):5GやIoTなど技術革新

このように各視点でどのようなことが起きているのかを常に追うことが重要です。

VRIO分析

VRIO分析とは、自社の経営資源を分析し、企業の強みを把握し競争優位性を見極め、効果的な戦略を立案するための分析手法です。VRIO分析では、経営資源をValue(経済価値)、Rarity(希少性)、Imitability(模倣可能性)、Organization(組織)の4つの視点から分析します。

VRIO分析の進め方は、Valueから順に自社の経営資源があてはまるのかYes、Noで回答していきます。それにより、自社が「競争劣位、競争均衡、一時的な競争優位、持続的な競争優位」のどれかの状態に当てはまるかを分析出来ます。

VRIO分析の進め方

VRIO分析を行うことで自社のコア・コンピタンスの理解にも有効です。

VSPRO分析

VSPRO分析とは、組織のマネジメントシステムの理想と現実を分析するための手法です。Vision(ビジョン)、Strategy(戦略)、Process(プロセス)、Resorce(資源)、Organization(組織)の頭文字からきています。

それぞれの視点でマネジメントシステムにおける理想と現実を比べることで問題点がどこにあるのか把握します。

 ・Vision(ビジョン):企業のビジョンはどのようなものか?その美容ンは適切か?
 ・Strategy(戦略):戦略がビジョンに沿ったものになっているのか?
 ・Process(プロセス):戦略実行のためのプロセスはどのようなものか?プロセスは戦略にそっているのか?
 ・Resorce(資源):プロセスを実行するためのリソースあるのか?
 ・Organization(組織):戦略実行ができるような組織になっているのか?

このように順に分析していくことで課題がどこにあるのかが明確になり、マネジメントシステムの改善に活用できます。

ファネル分析

ファネル分析とは、プロダクトの購入や会員登録などのコンバージョンまでにユーザーがどのポイントで離脱したのか分析する手法です。顧客の購買行動の理解やインハウスマーケティングの発展に活用します。

コンバージョンに至るまでに徐々にユーザーが絞られていく様子が漏斗の形に似ていることからこのように呼ばれています。

ファネル分析を活用することで、ユーザーがどのアクションポイントでユで大量に離脱しており、どこが改善点なのかを把握することができます。改善点を把握することで、マーケティング施策の改善を行えます。

マーケティングのお仕事をしていると「ファネル」という言葉を一度は聞いたことあるはずです。ファネルを理解すると顧客が今、何を求めているのか分かります。本稿はファネルの基礎知識、ファネルの限界、ファネルに代わるマーケティング手法などについてご紹介します。マーケティングファネルとは?ファネルとは漏斗(ろうと)を指し、逆三角やすり鉢状の形をしています。マーケティングファネルはAIDMAという、”一般的な顧客は商品の認知に始まり、欲求や記憶、購買までと至る”という消費者の購買決定プロセスから発展してできました...
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バリューチェーン分析

バリューチェーンとは、自社のサービスやプロダクトの価値が事業のどの工程で生まれているのかを把握するための分析です。バリューチェーン分析を行うことで、自社の強みを把握することやリソースを効果的に配分することによりコスト削減などに繋がります。

バリューチェーン分析の進め方は、バリューチェーンの中にどのような活動があるのかをまず把握します。バリューチェーンの活動は物流やマーケティングなどプロダクトが顧客に届くまで関係する主活動と人事、会計など主活動を支える支援活動に分かれます。

バリューチェーンの活動が整理できたら、それぞれのコストや強み・弱みを把握します。また、これに合わせて先程合わせたVRIO分析も合わせることでより精度が高い事業戦略を行うことが出来ます。

コア・コンピタンス分析

コアコンピタンス分析とは、ユーザーに提供している価値のうち、競合には真似できない自社の中心的な価値を把握するための分析手法です。強みを分析するSWOT分析とは違い、競合との違いを定量的に把握します。

分析をすすめる上で、まずは調査項目を設定します。調査項目例としては下記があります。

・商品力:開発スピード、プロダクトシェア
・企画力:調査力、プランニング力
・営業力:営業人数、企画提案力
・サポート力:顧客満足度

ここで重要なのは、顧客に提供する価値に関することであるということです。そのため、インナー施策などは含めません。

調査項目を設定できたら、調査対象を決めそれぞれに100点満点で点数付けしていきます。そのうえで、他者と比較して勝っている点が自社の強みとなる可能性があります。このように自社のコア・コンピタンス分析をするための手法です。

アンゾフのマトリクス分析

アンゾフの経営マトリックスとは、事業の成長・拡大戦略を検討する際の分析手法です。市場と商品の2つの軸で既存、新規のマトリックスで整理することで企業の成長戦略がシンプルに整理できるというものです。

それぞれのマスは、市場浸透、新市場開拓、新製品開発、多角化にわかれます。

 ・市場浸透:既存市場で既存製品の売上を伸長させるための戦略
 ・新製品開発:既存顧客に新規製品を提供することで売上を伸ばす戦略
 ・新市場開拓:既存商品で新規顧客開拓することで売上を伸長させる戦略
 ・多角化:新規市場で新商品を狙い、事業の拡大を狙う戦略
アンゾフの経営マトリックス図解

このように、市場と製品を軸に事業拡大を検討するための分析手法です。

マーケティング分析はより重要になる

新たなテクノロジーが開発されることによりユーザーの行動データが取得可能になってきています。例えば、購買データからどこに移動したのかの行動データなどオンラインのデータはもちろん、IoTの普及に伴いオフライン行動までもが取得できます。

しかし、データを収集するだけでは意味がありません。データを収集し、そこから新たな発見点を見出すことが重要です。そのために重要なのがマーケティング分析です。ビッグデータの時代にこそマーケティング分析がより重要になってくるでしょう。

分析を行う際の注意点

最後に分析を行う際の注意点をご紹介します。

どんなデータソースを使うか

まず一点目はどのようなデータソースを使用するかです。データソースには大きく1次情報と2次情報があります。

1次情報とは、「自社独自に収集したデータ」です。1次情報は独自に集める調査などが必要なため収集に時間、コストがかかります。しかし、消費者から直接データを集めるため、鮮度の高い質の高いデータを取得可能です。

2次情報は、「第三者によって収集されたデータ」です。第三者により販売、公開されているため簡単にコストをあまりかけず入手することが可能です。しかし、競合他社も手に入りやすいといったことや第三者視点での分析が行われてしまっており、マーケティング戦略で大きいな違いが見いだせないというデメリットがあります。

効果的なマーケティング分析を行うためには、自社独自の1次情報を収集した上で、2次情報も加えて分析するというバランスを検討しましょう。

課題や仮説を出した上で分析しよう

データを分析を行う上で目的がなく分析を行っても適切な結果には繋がりません。なぜ分析を行うのかの目的や、今抱えている課題は何が原因なのかという仮説など、分析の軸や着地点を明確にすることが重要です。

マーケティングにおいて分析を行うことが目的ではありません。目的や仮説を持った上で分析を始めると、どのようなデータが必要なのかも明確になります。このように分析への負担を減らすこともマーケティングを進める上で重要なことです。

いつでも分析が正しいとは限らない

最後は分析は絶対正解ではないということを認識しておくことです。様々なデータが収集出来るようになり、分析を行うことで、例えば消費者に関して完全に理解したと思われる人もいるかもしれません。

しかし、データは消費者の一部分を表すものでしかありません。データ分析は有効な手段ですが、データ分析では見えない部分があるということを常に認識しておくことがマーケティングを進める上で重要です。

まとめ

マーケティング分析は、マーケティングだけでなく事業戦略など幅広く活用できます。しかし、分析は万能ではありません。担当者がしっかりなぜ分析を行うのかの目的を理解し、どのような結果を求めているのかを理解していることが重要です。

また、分析は有効ですが、あくまでも一つの視点に過ぎません。

分析を重ね、施策を実施しまたデータを収集するというPDCAを回すことが欠かせません。本稿では様々な分析手法をご紹介しましたが、まずは自社の課題に沿った分析手法を試してみてはいかがでしょうか。

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